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第5話「でろでろねっとり! 不定形淫獣スライム」


 駆け出した亜里香は高く跳んだ。
 宙に舞う身体から、真っ白な閃光が四方八方に放たれる。
 
「最終奥義! スターフィニッシャーッ!!」

 推測しよう!
 スターフィニッシャーとは、俺から魔力を受け取り、最大限までパワーアップした亜里香の必殺技だと思われる。
 星型に圧縮された魔力の塊を無数に生み出し、圧倒的パワーで敵を消し飛ばしてしまう、と思われる。
 その威力は、一説によると惑星の一つや二つ、簡単に消し去ってしまうほど、なのだと思われる。

「ぎゃぁぁぁぁぁっ!!」

 破壊音が鳴り響く中、ブルー・ブルが断末魔の叫び声を上げた。
 
「あっ、亜里香、大丈夫か!?」

 俺の呼びかけに応じる様に、塵煙の中から、亜里香が飛び出して来た。
 目立った怪我はない。それどころか、あちこち汚れていたはずの衣装は真新しくなっていた。

「た、倒したよ! やった! 私達、勝てたよ! お兄ちゃん!」

 ぴょんぴょんと跳ね回って喜びを無邪気に表現する亜里香。
 その笑顔を見ていると「衣装や身体の汚れは魔法で綺麗になったのだ、細かい事はどうでも良い」と思えて来た。
 
「キェェ……まさか、ブルー・ブルを倒すとはねぇ……」

 どこからともなく、クバァの声が聞こえてくる。
 
「だけど、これで勝ったと思うんじゃないよ……次の手はすでに考えてあるのさっ! ヒェッヒェッヒェ……」

 クバァの声が途絶えると同時に、大きな揺れが、俺達を襲う。
 
「な、なんだ、何が起きてるんだ!?」

「クバァが逃げた事によって、異空間の崩壊が始まったみたい。お兄ちゃん、ちょっとじっとしてて」

 亜里香は俺に抱き付き、呪文の詠唱を始めた。
 
「ウトイモウトイモ、テレポート!!」

 エレベーターに乗った時の浮遊感を、何倍も強烈にした様な感覚が、全身を包む。
 目がチカチカする極彩色の空間を通り抜け、俺達は自宅に戻った。
 密着する亜里香の身体。どうして女の子の身体はこんなにも柔らかなのか。
 疑問と情欲が同時に沸き上がる。
 亜里香が股間の膨らみに気付いた。
 俺は依然として全裸なので、気付かない方がおかしい。
 頬を赤く染めて言う。
 
「その……私達、しちゃったね……兄妹で……」

 改めて確認すると、とんでもない事をしまった様に思えたが、今はその光景がフラッシュバックしておちんぽがヤバイ。
 近親相姦がどうだとか考える余裕はなかった。
 
「亜里香……」

「お兄ちゃん、もしかして、また出したくなっちゃったの?」

「ああ……さっきの事を思い出したら、な」

 もうっ、と可愛らしく頬を膨らませる亜里香。
 
「私はともかく、お兄ちゃん、埃とか……その……その他色々で汚れちゃってるから、まずは、お風呂に入ろっか」

 亜里香が呪文を唱え、一瞬で風呂の用意をしてくれたようだ。
 俺は元々裸だったので、服を脱ぐ手間もなく、浴室に入った。
 浴槽にはたっぷりのお湯が張られており、湯気が立ち込めていた。
 石鹸を泡立て、わしゃわしゃと全身を洗う。
 奇麗になった身体を湯に沈める。
 ふぇぁぁ、と思わず間抜けな声が出てしまった。

「お兄ちゃん、私も入って良い?」

 扉の向こうから亜里香が声を掛けて来た。
 ……風呂の中で抜いてくれるのかな? と期待に胸を高鳴らせつつ、入室を許可する。
 風呂に入って来た亜里香は、何故かスクール水着に着替えていた。
 
「……似合う?」

 まるで呼応する様におちんぽが脈打ち、股間がじぃんと熱く疼いた。
 亜里香は「お邪魔します」と浴槽に足を入れた。
 俺の上に、座る様な形で亜里香が湯に浸かる。
 元々過剰に張られていたお湯が、ざぶざぶと零れ落ちた。
 亜里香のスベスベな太股に挟まれたおちんぽからも、精液が溢れ出しそうだ。

「お湯よりも、あっつくなってるね」

 指先で亀頭を撫で回しながら、亜里香はそんな事を言った。

「あっ、亜里香!」

 堪らなくなり、俺は目の前にある小柄な女体に抱きついた。
 動きに合わせて、湯が音を立てる。
 スク水の上から、豊かとは言えない胸をむにむにと揉む。
 おっぱいの程よい弾力に、滑らかな手触りが加わる事によって、素晴らしい揉み心地を生み出している。
 しばらくむにむにしていると、乳首の勃起が始まった。
 ぴょこんと膨らんだ、そこを重点的に撫で回すと、亜里香の口からは艶かしい吐息が漏れる。
 おちんぽに触れている、女の子の秘められた部分も、熱を上げてきている様に感じる。
 
「あっ……ん……お兄ちゃんの……おちんちん、ビクビクしてる……」

 亜里香の胸を弄っている最中も、おちんぽへの愛撫は止まっていなかった。
 お湯よりも粘度の高い液体が亀頭に塗りつけられるのを感じる。
 
「お兄ちゃん……んっ……キス、しよう……?」

 スク水姿の妹は、浴槽の中で器用に身体の向きを変えた。
 対面座位の様な体勢になり、唇を重ねる。
 
「ちゅっ……ん……んん……」

 互いに舌を伸ばし、絡ませあう。
 ディープキスの最中、亜里香はおちんぽを握り直した。
 
「ん……お兄ちゃん……おちんちん、気持ち良い……?」

「ああ……くっ……気持ち良過ぎるくらいだ……」

 俺は、込み上げてくる射精感を何とか押さえ込んでいた。
 良かった、と微笑み、キスが再開される。
 ねろねろと蠢く舌に、口内を舐め回される。
 キスの快感はおちんぽと連動し、堪らないものとなっていた。
 
「うっ、はぁ、はぁ……そろそろ……」

 出そうだ。と、俺が言うより先に亜里香がきつく抱き付いて来た。

「お兄ちゃん大好き。好きっ……!」

 おちんぽに亜里香の敏感な所が押し当てられる。
 その状態で、亜里香はわずかに腰を上下に動かした。
 スク水の股布に包まれたおまんこに、おちんぽをシゴかれたのだった。
 
「あっ、うぅっ……亜里香っ、俺も好きだ……!」
 
 びゅくっ、びゅるっ。
 
「……お兄ちゃん?」

 亜里香もまさか俺がこのタイミングで射精するとは思っていなかったのだろう。
 どうしたの? と言った様な口調に俺は、苦笑いで謝るしかなかった。
 
「ううん。気にしないで。大丈夫だよ」

 我が妹ながら、何て良い子なのだろうか。
 暴発してしまったおちんぽを、愛しむ様な手つきで撫でられながら、俺は思った。
 
「……ん?」

 俺は浴室と脱衣場を遮る曇りガラスの向こうに、違和を感じた。
 何か、黒っぽい物がうねうねと揺れている様に見える。
 亜里香もそれに気付いたらしい。
 先ほどまでの表情とは打って変わって、険しい顔になっている。
 
「まさかクバァの奴、家にまで攻めて来たのか……!?」

 いや、良く考えれば、家を知られてるのだから、攻めて来ない理由がなかった。
 
「お兄ちゃんは、ここでじっとしていて!」

 浴槽を飛び出るなり、戦闘衣装に魔法で着替える亜里香。
 心配ではあるが、俺は魔法の一つも使えないので、成り行きを見守るしかなかった。
 亜里香は浴室の扉を勢い良く開くと同時に、火の玉を放った。
 爆発音と同時に大量の煙が立ち昇った。
 
「う、きゃぁっ!?」

 煙幕の中から伸びた真っ黒な触手が、亜里香の手首に絡み付いていた。
 俺は慌てて浴槽出た。
 触手を外そうと亜里香に手を伸ばす。
 
「うおっ!?」

 亜里香に触れる間もなく、別の触手が飛んできて、腹にぐるりと巻き付いた。
 凄まじい力で煙の中へと引きずり込まれる。
 
「おっ、お兄ちゃん!!」

 亜里香の姿が見えなくなると同時に、ぶよぶよとした何かの上に、尻から着地した。
 
「なっ……なんだ、こいつは……!?」

 枕二つ分ほどの真っ黒な塊だ。
 その輪郭はうにょうにょと蠢めいている。
 俺と亜里香に絡みつく触手は、こいつから伸びていた。
 腹に巻きつく触手を解こうと、手に取るが、見た目以上の弾力性と強固な締め付けの前に、俺は無力だった。
 その内に、亜里香も俺と同じ様に引き寄せられた。
 拘束される俺達兄妹の背後で、しゃがれた声が響く。
 
「ヒェヒェッ! 今度こそワシの勝ちじゃぁぁっ!!」

「クッ、クバァッ!?」

 俺と亜里香の声が重なった。
 
「オーブを返さねば、兄を自らの身体で殺す事になるぞ! キェェェェェッ!!」

 クバァの脅し文句の意味する所とは……!?


第6話「コントロールセックス」へ続く!!

第4話「兄は妹に……」


 妹の傍らに膝を付き、ぴっちりとした衣装の上からなだらかに膨らむ胸を撫でる。
 
「んっ……お兄ちゃん……」

 痛々しいほどに勃起した乳首が、手の平に引っ掛かった。
 
「大丈夫か? こんなになるまで無茶しやがって……」

 下半身に手を伸ばし、おパンツに手を突っ込む。
 もはや下着として意味を成していない程におびただしい量の愛液。
 手を引き抜くと、愛液が糸を引いて伸びていた。
 
「下もぐちゃぐちゃじゃないか……今、楽にしてやるからな!」

「駄目! お兄ちゃん! おちんぽ人間の呪いに掛かってるのに、エッチなんてしたら……!」

 俺は亜里香の言葉を遮る様に、華奢な身体を抱きしめた。
 小さな悲鳴が上がるのもお構い無しに、背中に回した腕に力を込めた。
 
「たとえ俺がどうなろうと、お前を助けたいんだ。このまま振動責めの虜になって、堕ちるお前なんて、見たくないんだ!」

「お、お兄ちゃん……!」

 抱きしめた小さな身体を、傷付けない様に、ゆっくりと床に寝かせる。
 覆いかぶさるような体勢で、俺は妹に口付けをした。
 
「ん……んっ……んく……ぷはっ……はぁ……お兄ちゃん……」

 亜里香の瞳は、うっとりした様な、女の目付きに変わっていた。
 全部は脱がせずに、衣装をずらして胸を露にさせる。
 可愛らしい薄紅色の乳首に、俺はむしゃぶりついた。
 
「はっ、ん、ああぁっ、おっ、お兄ちゃんっ、お兄ちゃん!」

 亜里香は俺の頭を包み込むように、抱きしめ、悦びの嬌声を上げた。
 ぷっくりと膨らんだ乳首を舌でレロレロと転がし、ぐりぐりと突く。
 
「んんっ、ん、あっ、気持ち良いっ……お兄ちゃんっ、気持ち良いよぉ……」

 歯を立てると、亜里香はますます喘いだ。
 胸はこの程度で良いだろう。
 愛撫が必要ないほどにおまんこが蕩けきっているのは、分かっているのだ。
 
「初めてが、あんな馬面に見られながらで、悪いな……」

 そう言って下半身へ手を伸ばす。
 亜里香は首を横に振って見せた。
 
「どんな場所でも、お兄ちゃんがしてくれるなら……私……」

 衣装ごとパンツに手を掛けると、亜里香は脱がせやすいようにと、腰を浮かせた。
 その動きが何だか淫らに思えて、俺のおちんぽはビクビクと震えた。
 とろぉっと、愛液が糸を引く下着を脇に置いて、俺はそこに手を伸ばした。
 火照った媚肉は、熱く潤っていた。
 割れ目に沿って指を這わせる。
 エロさと幼さの混じり合った魅力的な身体が、びくりと跳ね、更に愛液が溢れ出してきた。
 くちゅり。音を立てながら、指をおまんこに挿入する。
 俺は、ゆっくりと抜き差しを繰り返し、おまんこをほぐしていった。
 
「ふ……んっ、あ、あ……」

 中に入れた指を軽く曲げて、亜里香を喘がせると、俺は一旦指を引き抜いた。
 人差し指に纏わり付く愛液を、中指にもまぶして、二本で挿入だ。
 
「あっ、あぁぁっ……」

 きゅっと入口が指を締め付ける。
 
「亜里香……大丈夫か? 痛かったらすぐに言うんだぞ?」

「痛くないよ……大丈夫だから、続けて?」

 根本まで入れた指を、ゆっくりと折り曲げる。
 亜里香の反応を探りながら、膣の上側をゆっくりと押す。
 
「あっ、あんっ、ん、あぁっ」

 他より反応が激しかった位置を重点的に、撫で回し、優しくも力強く圧迫してやる。
 
「はぁ……あんっ、はぁ……はぁ……お兄ちゃん……気持ち良い……」

 頬を染めて、蕩ける様な表情で快感を口にする亜里香。
 俺もそろそろ我慢出来なくなってきた。
 
「入れるぞ……!!」

 ギンギンに勃起し、我慢汁を滴らせる剛直を握り、亜里香のおまんこに押し当てる。
 熱を帯びた互いの性器が触れあい、感情の高ぶりが止められなくなる。
 ゆっくりと腰を沈める。
 火照ったおまんこに、おちんぽが飲み込まれていく。
 興奮と背徳感に、頭がくらくらする感覚を覚える。
 ねっとりと絡みつく媚肉をおちんぽで感じながら、膣壁を押し広げ、より深く挿入する。
 根本までおちんぽをねじ込まれ、亜里香は少し苦しそうだ。
 
「大丈夫か?」

「う……んっ、うん……大丈夫だよ、お兄ちゃん……」

 言葉では気丈に振舞っているが、額には汗が滲み、苦しげな表情をしている。
 すぐにでも腰を振って快感を貪りたい所ではあるが、亜里香へこれ以上負担を掛ける訳にはいかない。
 俺はおちんぽで亜里香を貫いたまま、小さな身体を抱きしめた。
 肌を密着させ、大切な妹の体温や鼓動を感じる。
 
「お兄ちゃん、大好き……」

 亜里香も腕を伸ばし、俺の背に回した。
 俺達は、しばらくそうして、じっとしていた。
 もう大丈夫、と、亜里香が小さく呟く。
 俺は少し身体を起こして、ピストン運動の体勢に入った。
 
「痛かったら、すぐに言うんだぞ?」

 あまり奥まで突かない様に、入口付近でおちんぽを動かす。
 ねっとりと亀頭に纏わり付く膣壁が、たまらなく気持ち良い。
 ぬちゅ、ぬちゅ、いやらしい音が響く。
 
「お、お兄ちゃん、気持ち良い……?」

「はぁ、はぁ……あぁ、気持ち良いぞ……」

 本音を言うと、深く深く、子宮に届けと言わんばかりにおちんぽをねじ込みたい欲はあった。

「本当に……?」

 な、なんだ? まさか本心を見透かされているのか?
 俺は冷静を努めて、本当だと念を押した。
 
「嘘つかないで! 口や足でした時、もっと気持ち良さそうだったもん……!」

「そんな事は……」

 無い、と続くはずの言葉は、突然の快感に思わずこぼれた喘ぎ声にかき消された。
 亜里香が俺の身体を足で挟み込んだのだ。
 俗に言う、「だいしゅきホールド」だった。
 それによって、おちんぽが想定していたよりも深くまで刺さってしまった。
 
「うく、はぁ、はぁ……ちょっと、苦しいけど、大丈夫。お兄ちゃんが気持ち良くなれる様に、私の身体、使って?」

 う、うおぉぉぉぉ!
 ここまで言われて遠慮するのは、逆に失礼だ。
 今、この場において俺達は、兄と妹ではなく、男と女だ。
 女が受け入れると言っているのなら、男がすべき事は一つ。
 己の全てをぶつけるのみだ。
 
「あ、亜里香……!」

 俺は荒々しく亜里香の唇を奪い、口内に舌をねじ込んだ。
 がむしゃらに舐めまわし、舌を絡める。
 時折、亜里香は苦しげな吐息を漏らした。
 守るべき妹に欲情する俺は、そんな姿にさえ興奮を覚える。
 その勢いのまま、一度おちんぽを入口まで引き戻す。
 肉棒の圧迫感を名残惜しむかの様に、膣壁が絡みつき、たまらない快感を覚えた。
 
「はぁ、はぁ……亜里香……覚悟しろよ、もう泣いても止めてやらないからな」

 同じく呼吸を荒くしている亜里香は、こくんと頷いた。
 俺は一思いに、おちんぽを根本まで押し込んだ。
 
「あっ、あぁっ……! う、うう……お兄ちゃん……!」

 苦しげな表情。
 肉欲に滾る今の俺には、それが淫らに映った。
 
「あぁ……! 亜里香ぁ……!」

 力任せに腰を振った。
 パンパンと肉がぶつかり合う音が響く。
 小さな、喘ぎとも呻きとも取れる声を漏らす亜里香の身体が、突く度に揺れる。
 俺はもはや、快楽の事しか考えていなかった。
 いかに肉棒を刺激するか、それしか頭になかったのだ。
 亜里香への負担も考えずに腰を振っていた俺が、果てるのはすぐだった。
 こみ上げてくるものを感じ取ると、亜里香の小さな身体を抱きしめ、より深く挿入した。
 
「出るぞ、亜里香……!」

 もう声を出す事も出来ず、亜里香は小さく頷くだけだった。
 びゅっ、びゅる。
 熱いものが、妹の膣内で迸るのを感じた。
 
「あぁ……お兄ちゃんのが私の中に……」

 はぁはぁと荒い呼吸をしながらも、注がれた物を感じる亜里香。
 俺は一瞬冷静さを取り戻すものの、再び射精欲が高まるのを感じていた。
 これが、おちんぽ人間の呪いの効果か……!
 連続射精を身体が求めるが、俺は何とか亜里香の中からおちんぽを抜き去った。
 
「はぁ……はぁ……! し、鎮まれ……!」

 ドクドクと脈打ち、処女を散らした鮮血に染まった極悪な肉棒を握り締める。
 手の中で、射精をさせろと暴れる剛棒を締め付け、亜里香に声を掛ける。
 
「こ、これで儀式は成功のはずだ! た、立てるか……!?」

「うん……! 大丈夫!!」

 様々な液体で、亜里香の下半身は悲惨な事になっていたが、妹は気丈に振舞ってみせた。
 
「おちんちん、辛いと思うけど……少しだけ待ってて。今なら、負けない……! お兄ちゃんに、力をもらったもの!」

 力強く言葉を発する妹は、頼もしく見えた。
 丁度、ブルー・ブルもチェーンによる束縛を破った所だった。
 
「くくくっ……! 今度こそ、オレの振動で快楽中毒にしてやるぅぅわぁ!!」

 亜里香とブルー・ブルが、同時に駆け出す!
 

第5話「でろでろねっとり! 不定形淫獣」へ続く!!

第3話「ゆれる! ふるえる! ブルー・ブル!」

 図書館に潜入した俺達は、異空間への入口を見つけ出した。
 そこは空間が歪んで見えた。
 
「ここだな、行くぞ!」

 俺と亜里香はその歪みに飛び込んだ。
 奇妙な浮遊感を体験した後、たどり着いたのは、元居た図書館を古めかしくした様な空間だった。
 本棚には埃が積もり、部屋の角には蜘蛛の巣が張っていた。
 クバァを探し、周囲を見渡す俺達の頭上から声が響く。
 
「キェェェイエィエィ! 思ったより早かったじゃないか、亜里香!」

「クバァ! どこにいるの! お兄ちゃんの呪いを解いて!」

「解いて欲しければ、ワシのオーブを返すのだ!」

 亜里香は悔しそうに唇を噛んだ。
 俺は二人のやり取りを聞きながら、どこか冷静に、何の策も練らずに来たのは失敗だったか……、とぼんやり思った。
 
「ヒェヒェヒェ! 返す気がないなら、力づくで奪い返してやる! お前は兄のちんぽでもしゃぶっておれば良い!!」

 ゴゴゴ、と音を立て、図書館全体が揺れる。
 舞い上がる埃に、俺達はむせ返り、目を細めた。
 茶色くかすむ視界の中に、薄っすら浮かび上がる人影。
 
「オレの名はブルー・ブル! クバァ様に仕える魔人の一人!」

 おい、と亜里香を小突く。
 
「聞いてもいないのに自己紹介して来たぞ、俺達も何か言った方が良いのか?」

「え、うん。そうだね。私の名は笠井亜里香! お兄ちゃんと世界を守る正義の魔法使い!」

 おっ、即興の割りに格好良いフレーズを使ったな、流石は俺の妹だ。
 ここは一つ、兄としてビシッと決めようではないか。
 
「俺の名は凡太! 出来る事は特に無い! 妹にエッチな事して貰ってアヘってるだけだ!」

 ……くっ。
 こうして自己紹介してみると、何だか自分が駄目な兄貴に思えて来た。

「……何だか戦う気が失せて来たが、クバァ様の為にも、お前たちを倒す!」

 ブルー・ブルと名乗る男は、何かを投げつける様な動作をした。
 危ない! と声を上げる間もなく、それは亜里香にヒットした。
 ブブブブブ……。
 亜里香の方から、何かが震える音が聞こえて来る。
 
「お、お兄ちゃん、ふぁっ……ん……おっぱいにぶるぶる震えるのが……ん……」

「あ、亜里香!?」

 収まりつつある埃のカーテンの隙間から、奴が姿を現す。
 全身真っ青で、雄牛の顔を模したゴム製マスクを被っている。

「オレが得意とするのは、振動による刺激で女の子を感じさせる攻撃! もはや逃げられまい!」

 ドスドスと足音を鳴らし、俺達に向かってくるブルー・ブルの手には、電動マッサージ器が握られていた。
 させるかー! と亜里香を庇うように飛び出す俺だが、ブルー・ブルが手を一振りすると、後方へ大きく吹き飛ばされた。
 背中に激しい痛みを感じると同時に、びっしりと棚に詰まっていた本がいくつか落ちて来た。
 その内の一つが、頭のてっぺんに当たった。
 
「痛てぇ……!」

 俺がアホ丸出しをやっている中、ブルー・ブルはマッサージ器を亜里香の股間に押し当てていた。
 
「あっ、あぁぁっ……!」

 胸にはピンクローター、股間はマッサージ器で刺激され、亜里香は身体を震わせ、喘ぎを漏らしていた。
 
「くくく……オレの振動攻撃に耐えられる女はいない!」

 ブルー・ブルは亜里香のコスチューム乱暴に引っつかんだ。
 へそ丸出しの衣装は、下腹部の辺りをめくれば、すぐに股間に到達出来る作りだった。
 
「い、いやぁ……!」

 亜里香は、弱々しく抵抗をしたが、ローターやマッサージ器により、腰砕け状態の彼女は、ブルー・ブルから逃れる事は叶わなかった。
 新たに取り出されたバイブが、亜里香のおまんこに突っ込まれた。
 衣装を着たまま挿入された事により、亜里香の股間はバイブによって、膨らんでいた。
 勃起した男の下半身に似た様子だ。ブルー・ブルはそれを満足げに眺めた。
 
「どうだぁ! 気持ち良いかぁ!?」

「きっ、気持ち良くなんてっ……んっ、あっ、あぁっ……」

 気丈に快楽に抗う亜里香だが、もはや堕ちる寸前と言った様子だ。
 亜里香が戦闘不能に陥った状態では、勝ち目はない。

(もう、あれを使うしかないのか……!)

 まさかこんなに早く切り札を使う日が来るとは思っていなかった。
 亜里香を救う方法は、一つしか残っていなかった。
 
「亜里香! 何とかしてしばらく相手を遠ざける方法はないか!?」

「うっ、あっ、はぁ、はぁ、やって、見る……!」

 途切れ途切れに亜里香が魔法を唱え始めた。
 どんな魔法を使うつもりかは分からないが、今は亜里香を信じるしかなかった。
 俺も今出来る事をしよう。
 全身に降り注いだ、かび臭い本を放り投げ、動きを確保する。
 
「何をするつもりだ! 大人しく滅びろー!!」

 ブルー・ブルが叫ぶと同時に、亜里香は悲鳴をあげた。
 振動が強くなった様だ。
 性感帯に取り付けられた機械の駆動音が、より大きくなっている。
 
「あっ、はぁ、あ……束縛のっ、鎖!!」

 壁や床からチェーンが、ブルー・ブル目掛けて四方八方から伸びる。
 慌てて回避行動に移るブルー・ブルだが、無数の鎖は、彼を執拗に追い、捕らえた。
 肢体にきつく絡みついたチェーンは、ブルー・ブルの動きを完全に止めた。
 
「こっ、こんな物で、俺を倒せると思うなぁぁ!!」

 亜里香の元へ駆け付けた俺は、取り付けられたローターを外した。
 衣装の上からでも分かる、痛々しい程に勃起した乳首。
 
「こっちも今、抜いてやるからな!」

 股間を覆うスパッツに手を突っ込む。
 俺は驚いた。それどころでは無いとは言え、亜里香は下着を身に付けていなかったのだ。
 全く変態的な衣装だが、亜里香の趣味なのか……それとも、魔法を使うのに必要なのか、だからブルー・ブルも妙な格好を……。
 様々な考えが一気に溢れ、頭の中でぐるぐると回り始めた。
 駄目だ! と心の中で自身を叱責し、俺はおまんこを掻き混ぜ続けているバイブに手を伸ばした。
 一気に引き抜くと、亜里香は喘ぎ声を上げた。
 バイブは亜里香の愛液でびちゃびちゃに濡れていた。
 ふと視線を移すと、太股にも快楽の証が滴り落ちていた。
 
「ご、ごめん、お兄ちゃん……私、もう魔力が残ってなくて……止めを……」

「俺が止めを刺す!? 馬鹿な! 魔法なんて使えないぞ!」

 俺達のやり取りを受けて、ブルー・ブルが豪快に笑った。
 
「馬鹿め! それではオレの身動きを封じただけではないか! どうするつもりだ? そこらの本で殴り殺すつもりか? この鎖はオレの魔法を無力化している様だが、至近距離でなら、お前の頭をぶっ飛ばすくらい、造作もないぞ!?」

「馬鹿はてめーだ! 俺の取っておきを見せてやる!」

 身に付けていた衣服を脱ぎ捨て、俺は全裸になった。
 おちんぽは、すでに準備を整え、天を向いて股間に鎮座していた。
 それを見て、ブルー・ブルは吐き捨てる様に言った。
 
「それがとっておきか! くだらん!」
 
 俺はそれを無視して、亜里香の方へ向き直った。
 
「ま、まさか、お兄ちゃん、あの術を……?」

「ああ、この窮地を脱するには、それしかないと思ってな」

 古来より禁忌とされて来た、近親相姦。
 俺達は今、その禁じられた扉を開こうとしている。



 第4話「兄は妹に……」へ続く!!

第2話「足で! 腋で! おちんちんのお世話は大変!」

 頭の中はエッチな事でいっぱい、金玉の中は種汁でいっぱい。
 すぐにでもオナニーをしなくてはならない。
 そんな状況にありながら、俺はおちんぽをシコシコする事が出来ない。
 妹である亜里香に強く禁じられているからだ。
 この沸き上がる肉欲を鎮める方法はたった一つ。
 亜里香におちんぽを気持ち良くしてもらうしかないのである。
 
「お兄ちゃん……。本当に足でするの?」

「ああ! いくら命に関わる問題とは言え、流石に兄妹でセックスをする訳にはいかないだろう!」

 何故か、亜里香は残念そうにしながらも、床に全裸で寝そべる俺のおちんぽにローションを垂らした。
 ビンビンに勃起したおちんぽがトロリとしたローションに塗れていった。
 靴下を脱いだ亜里香の生足は、白く、細く、色気たっぷりとは言えないが、美しかった。
 美脚がおちんぽを軽く踏みつけた。
 ぬるりと、足の裏がおちんぽの裏筋を滑る。
 
「うっ……! あぁっ……!」

「ご、ごめんね!? 痛かった?」

「いや、気持ち良かった。少々荒っぽくても大丈夫だ。続けてくれ」

「う、うん……」

 ぬちゃ、ぬちゃ、亜里香の足と自分の腹に挟まれたおちんぽから卑猥な音色が響く。
 下から見上げる妹の姿を見ていると、おちんぽだけでなく、全てを支配されているかの様な錯覚に陥る。
 
「はぁ、はぁ、おちんぽ踏み潰されるの気持ち、良いぃ……!」

 思わず被虐的な台詞だってあふれ出す。
 それが燃料となり、更に俺達は燃え上がる。
 亜里香は荒っぽくおちんぽを責め立て、俺は情けない喘ぎ声を漏らす。
 ぐりぐり、ぐりぐりと、おちんぽを踏みにじられれば、ガクガクと身体が震え、我慢汁があふれ出してくる。
 
「イクの? イッちゃうの? 妹に大事なところを踏まれて、気持ち良くイッちゃうの?」

 ハァハァと荒い息混じりに、亜里香が俺を言葉で責める。
 
「イ、イクう! イッっちゃう! 妹の足で、おちんぽ汁、出るっ、出るぅ、出ちゃうぅぅ!!」

 びゅっ、びゅるっ、びゅるるる。
 亜里香の足に踏み潰されたままのおちんぽの先端から、精液が吐き出された。
 俺の腹に飛び散ったザーメンは大量かつ、濃厚で、ぷるぷると震えながら、身体の線を流れ落ちていった。
 
「もうっ、お兄ちゃんったら、出し過ぎだよ」

「ははは、すまんすまん」

 
 *
 
 
 俺は、少しでも亜里香の力になりたいと、彼女が所持している魔法の本を読んでいた。
 
「ふむふむ。大体理解出来た。チンチンプイプイ! 火の魔法!」

 両手を突き出し、手の平から気を放出するイメージ。
 パチッ。
 線香花火よりもしょっぼい火の粉が飛び散るだけだった。
 やはり本を読んだ程度ではこれが限界か。
 亜里香は「お兄ちゃんには私よりも凄い魔法の才能が眠ってるよ」と言っていたが……。
 俺はもっと初心者向けの魔法は無いかと本をパラパラとめくる。
 一つのページで手を止めた。
 そこに書かれていたのは、「精液を通して相手に魔力を注ぎ、パワーアップや回復を図る魔法」だった。
 うーむ……。
 老婆に呪いを掛けられてからすでに数日が経っている。
 何度か亜里香におちんぽのお世話をしてもらったが、やはりセックスは駄目だと思っている。
 魔法の効果は絶大の様だが、使う気にはならない。
 だが……。
 今のところ、俺は単なる足手まといに過ぎない。
 最後の切り札として記憶に留めておくべきか。
 倫理観よりも、命の方が大事だろう。
 
「ふむふむ……」

「精液を通して相手に魔力を注ぎ、パワーアップや回復を図る魔法」の項目を読み終えた辺りで、部屋がノックされた。
 開いてるぞ、声を掛けると、亜里香が入ってきた。
 
「お兄ちゃん、ムラムラしてない?」

「あ、ああ。今の所は大丈夫だ。どうかしたのか?」

「クバァ」

「えっ? なに? くぱぁ?」

 突然の下ネタに、俺は困惑しつつも、妹の小さな唇から発せられたエッチな単語におちんぽはムクムクと膨らんでいった。
 
「ちっ、違うよぉ! ク・バ・ァ! あの老婆の名前!」

「ああ……そうだったのか」

 老婆の顔が思考を横切る。
 膨らみ切ったおちんぽが、今度はシワシワと萎えていった。
 
「クバァの隠れ場所が見つかったから、これから行ってみようと思うんだけど……」

「うむ……俺も行こう」

 呪いを解くにはクバァを倒し、オーブの力で封印するしかないのだ。
 
「クバァは市営図書館の片隅に、異空間を作ってそこに潜んでいるみたい」

 目的地もはっきりしているならと、俺達はすぐに準備を整え、市営図書館へ向かった。
 
 



 図書館に着くと、亜里香は一つ深呼吸して、魔法を唱えた。
 
「ウトイモウトイモ、戦闘態勢になーる!」

 ぽわぽわと光の球がいくつも現れ、亜里香を包み込む。
 眩しい。
 ぷわぁと一層光が強くなった後、妹の新たな一面が現れた。
 露出高めのぴっちりとした黒を基調とした戦闘服。
 魔法少女の様な演出だったが、これではどちからと言えば、魔法痴女である。
 腋丸出し、へそ出し、際どい股間。
 エッチ過ぎる妹の姿に、おちんぽは狂喜し、天を目指してグングン大きくなった。
 
「も、もうっ、お兄ちゃんったら、エッチなんだからぁ」

 デレッデレに嬉しそうな顔をして、亜里香は俺のズボンを脱がせた。
 外だと言うのにお構いなしだ。
 と言うか、自分の扇情的な姿を見られて勃起している兄に対して、喜ぶとは、けしからん。エロ過ぎる。
 
「ねぇねぇ、お兄ちゃん、これ、どうして欲しい?」

 滴り落ちるほどに我慢汁を出している、勃起おちんぽを前に、亜里香が楽しそうに尋ねてくる。
 うーん……どうせなら、このエロコスチュームを活かした方法でおちんぽ気持ち良くして欲しい。
 
「腋で挟んでくれ。妹に欲情する、この変態おちんちんを腋に挟んでくれ!!」

「お兄ちゃんったら、エッチなんだから」

 はい、とあっさりと腋でおちんぽを挟む亜里香。
 膝立ちの亜里香に、背後からおちんぽを突き出すような格好の俺。
 亜里香の体温をおちんぽで感じる。
 野外で、実の妹を相手に腋マンコプレイに興じている。
 興奮せずにいられない。
 
「ふふ、お兄ちゃんのエッチなおつゆ、また出てきたよ」

 腋の間から顔を覗かせている亀頭を指先で撫でる亜里香。
 我慢汁を塗り広げ、円を描くように動く指先に、俺は思わず喘ぎ声を上げた。
 
「気持ち良いの?」

「あ、ああ、凄く、気持ち良い……!」

 亜里香が色っぽく息を吐き出した。
 
「どうしよう、私も興奮しちゃってるかも……汗かいてきちゃった。ごめんね?」

「謝る事はないぞ! おちんぽが、可愛い妹の汗まみれになるなんて、最高のご褒美だ!」

 汗がある事で、皮膚同士の摩擦がなくなった。
 好機を逃すまいと、俺は腰を振り始めた。
 妹の腋におちんぽを挟み込んで、腰を振っている様は、阿呆そのものだろうが、関係ないね、気持ち良い。
 溢れ出す我慢汁も潤滑油となり、妹の腋はすっかりおまんこの様相である。
 ぬちゃぬちゃ卑猥な音を鳴らし、おちんぽに極上の快楽を与えてくれる。至福の腋だ。
 
「あっ、あぁ~、気持ち良いぃぃ……!」

「もうっ、お兄ちゃんっ、声がエッチだよぉ……」

 亜里香は満更でもない様子だ。
 俺はそろそろ射精しようと、亜里香に次のお願いをした。
 ベンチに浅く腰かけてもらい、今度は正面に回る。
 おちんぽを挟んでいたのとは逆の手を上げさせ、腋を露出させる。
 汗が光る亜里香の腋に俺はむしゃぶりついた。
 
「やぁっ、くすぐったい……!」

 れろ、じゅぱっ。お構いなしに亜里香の腋を嘗め回しながら、俺は下半身をごそごそと動かす。
 黒い布が際どく守る股間のすぐ下、内太股におちんぽをすっぽりはめ込んだ。
 汗と我慢汁で濡れていた俺のおちんぽはスムーズに太股に埋まり、そのまま射精した。
 
「あっ……!! ああっ……!!」

 びゅっ、びゅるっ、と地面に降り注ぐザーメン。
 気持ち良かったね、とまるで子供に言う様な、優しい声色の亜里香。
 妹は俺のおでこにちゅっとキスをした。
 
「ふぅ……。いつもありがとな、亜里香」

「ううん。お兄ちゃんが気持ち良くなってくれて、私も嬉しいよ」

「よし! これで準備は整った、奴の下へ乗り込むぞ!」

「うん!!」

 禁断の快楽と邪悪な意思の渦巻く俺達の戦いは、まだまだ始まったばかりだ。



 第3話「ゆれる! ふるえる! ブルー・ブル!」へ続く!!

第1話「おちんぽ人間の呪い」

 一人で家に居た時の事だ。
 来客を知らせるインターフォンが鳴ったので、玄関を開けた。
 立っていたのは黒衣の老婆だった。
 フードの下に見えるのは、蝋の様なくすんだ白い肌とそこに刻まれる深い皺だ。
 俺は、怪しげな雰囲気に圧倒され、声を出せずにいた。
 
「亜里香はいるか?」

 老婆は俺の妹、笠井亜里香(かさいありか)を尋ねて来たらしい。
 居たとしても、この老婆に対してうそぶいていただろうが、亜里香は外出中だった。
 俺は首を横に振った。
 
「では、伝えておけ! お前の兄に【おちんぽ人間】の呪いを掛けた! 戻して欲しくばワシから盗んだ魔法のオーブを返せと!」

 一気にまくし立てられ、理解が追いつかない。
 おちんぽ人間? オーブ?
 何やらさっぱり分からない俺の前で、老婆は奇声を上げた。
 
「キェェェェイ!! おちんぷいぷいっ! チンポォォァァァ!! キエェェェイィィィ!!」

 頭がおかしい老婆だった。
 刃物や何かでも所持していて、襲い掛かってくるのではないかと、俺は身構えた。
 老婆は叫び疲れたのか、しばらくぜぇぜぇと肩で息をしていたが、静かに背を向け、去っていった。
 
「なんだったのか……」





 一息吐いた俺は、亜里香に電話で確認を取った。
 あのイカれっぷりを考えるに、亜里香には全く身に覚えがない相手かも知れない。
 そう考えていたが、意外にも亜里香は思い当たる節があるらしく、老婆の話を聞くやいなや、帰ってくるらしい。
 なんなのだろうか。
 何かを盗んだとか、老婆は言っていたが、亜里香の奴、何かやらかしちゃいないだろうか。
 可愛くて利口な自慢の妹に限って、万引きなんて愚行は犯していないはずだが……。
 ぼんやりと老婆と妹について考えていると、無性にムラムラして来た。
 おちんぽがグングン上を向き、固くなる。
 おちんぽが熱い。
 性とはかけ離れた事柄を頭に浮かべ、何とか勃起を鎮めようと試みるが、無駄だった。
 それどころか、卑しい妄想ばかりが湧き出てくる。
 よりによって、妹の裸体や、淫らな姿だ。
 確かに亜里香は可愛いし、何度か下着を盗んでオナニーをした事もある。
 だが、血の繋がった妹なのだ。
 こうまで狂おしく亜里香に劣情を催す事など、今まで無かった。
 
(……今この状態で亜里香が帰って来ては、不味い事になりそうだ)

 自身の行動を理性でコントロール出来るかも怪しいほどに、妹への欲情が募っていた。
 このまま亜里香の顔を見れば、襲い掛かってしまいそうだ。
 そうだ、おちんぽシコシコして、一度出すものを出せば、冷静になるだろう。
 亜里香が帰って来るまでには、まだ時間がかかるはずだ。
 そうと決めれば、早速オナニーだ、と俺は亜里香の部屋へ駆け込んだ。
 彼女のベッドに潜り込み、深く息を吸い込む。
 亜里香の香りが鼻腔をくすぐり、肺を満たす。
 幸せな気分になりながら、俺は下半身を露出させ、おちんぽを握り締めた。
 何という事か。
 握っただけで気持ち良い。
 物理的刺激は一切なく、妄想と匂いだけで、俺のおちんぽはイク寸前の様に敏感だった。
 2~3擦りでイッてしまうかも知れない。
 その前に、もっと亜里香の匂いを堪能しておこう。
 枕に顔を埋め、鼻をスンスンと鳴らす。
 シャンプーと亜里香の匂いが程良く混ざり合った、男を狂わす魔性の香りだ。
 ドクンとおちんぽが脈打ち、我慢汁があふれ出した。
 体勢はきついが、今日はこのまま枕に顔を埋めながら、フィニッシュしよう。
 おちんぽの下にティッシュを敷いて、いよいよ扱く寸前だ。
 亜里香の声が響いた。
 
「待って~! お兄ちゃん! オナニーしちゃ駄目ぇぇ!!」

 慌てて振り返ると、息を切らした亜里香が立っていた。
 
「なっ、あっ、亜里香、こ、これは……!!」

「説明は後でするから! 今はじっとしてて!」

 切羽詰った様子の妹に気圧され、俺はおちんぽ丸出しのまま、コクコクと頷いた。
 そこに座ってと、指示されるまま、おちんぽ出したまま、俺はベッドに腰かけた。
 何をするのかと思いきや、妹は俺の足元にちょこんと座ったのだ。
 目の前には上向きの我慢汁を流すおちんぽ。
 まるでこれからフェラチオでもするかの如き体勢。
 エロ過ぎる! これは血の繋がった妹でもエロスを感じずにはいられない!
 これ、誘ってるんじゃないか、押し倒しても良いんじゃないか、良いよね。
 そんな欲望が思考の八割を超えていた。
 
「は、初めてだから、上手に出来ないかもしれないけど、我慢してよね!」

 鬼畜変態兄貴の誹りを受けようとも、襲ってしまえ、と伸ばした手をピタリと止める。
 上手に出来ないとは、一体何か。
 考えが追いつくよりも早く、亜里香は、亀頭をぱくりと咥えた。
 
「ふぉっ!?」

 生暖かい口内の感触に包まれる敏感な亀頭。
 それだけでヤバイものの、亜里香はおちんぽを更に深く飲み込む。
 
「ま、待て待て! ヤバイヤバイ!」

 すぐに射精してしまいそうだ。
 妹が上目遣いに俺を見つめ、動きを止める。
 
「こ、これ以上は……もう今すぐにでも射精しそうなんだ!」

 いかなる心境の変化で兄のちんぽを咥え、しゃぶって見ようと思ったのか分からないが、妹のお口にちんぽ汁びゅるびゅる出しちゃうのは、イケナイ事だと思うのだ。
 妹は何かを察したように、目を伏せ、おちんぽをゆっくりと口から引き抜き始めた。
 良かった。すでに越えてはいけない一線を越えている気はするが、口内射精は免れたようだ。
 
「じゅるっ、じゅるる、じゅぷぷぷ……」

 全然免れていなかった。再び亀頭を口に含んだ亜里香は、じゅるじゅると唾液で淫らな音を立て、刺激した。
 仕上げと言わんばかりに、喉奥におちんぽの先端が触れそうな程、深く咥え込んだ。
 ただでさえイク寸前だったおちんぽが、これに耐えられるはずもなく、俺は射精した。
 妹のお口の中で、おちんぽがびくびくと震え、金玉から精液が尿道を駆け上がり、びゅるるっと喉奥に吐き出された。
 
「ん、んくっ……ん、んん……」

 なんと言う事でしょう。
 俺の妹は初めてのフェラチオでザーメンごっくんしてしまっている。
 少し苦しそうな声を漏らしながら、喉が動く。
 なんてエロい光景だ。
 
「ん、はぁ……はぁ……。気持ち良かった?」

「あ……ああ……気持ち良かった……凄く……」

「ふふ、良かった」

 にっこりと笑う妹に、戸惑う俺。
 何故俺はおちんぽしゃぶしゃぶされ、ザーメンを搾り取られたのか。
 あの老婆と何か関係があるのだろうか……。
 
「あの、お兄ちゃん? 詳しくは今から説明するから、まずはズボンを……」

「す、すまん。ちょっと待っててくれ」

 脱ぎ捨てたパンツとズボンを穿き直し、俺達は小さなピンクのテーブルに向かい合って座った。
 
「えっと……。まず最初に。私、実は魔法使いなの」

 一瞬、俺を除く世界中の人々の頭がおかしくなってしまったのかと疑った。
 実は老婆や妹だけではなく、街行く全ての人がこんな具合にクレイジーになっているのだ。
 俺は相当ポカンとしていたのか、妹は、言葉だけじゃ信じて貰えないよね、と苦笑いした。
 
「これならどうかな。ウトイモウトイモ、ポルターガイストの魔法!」

 ああ、やっぱり俺の妹は……もう……。と悲観してしまったが、それはすぐに驚きへと変わった。
 亜里香の部屋に置かれている家具や雑貨が宙を浮き、ふよふよ漂い始めたのだ。
 
「なっ、なんだ、これは!? まさか、本当に魔法なのか……!?」

「うん。……今まで黙っててごめんね」

「いや、謝られる事ではないが……。と、とにかく、話を続けてくれ、亜里香」

「そうだね。次に、お兄ちゃんが会った老婆だけど……あの人も魔法使い。けど……」

「悪い奴なのか?」

「うん。……この魔法のオーブを使って、世界を支配しようとしてる」

 亜里香の手には、光輝く玉が乗っていた。

「だから私はそれを阻止しようと、これを盗み出したの。お兄ちゃんには迷惑を掛けちゃったけど、私にしか出来ない事だから……」

「まあ、俺達の様な一般人は魔法も使えないし、悪い魔法使いが世界を支配しているなんて、知る由も無い。どうしてお前は魔法使いに?」

 亜里香は、あの老婆に魔法を教わったと言う。
 世界征服の手ごまとして利用するつもりだったのだ。
 しかし、悪の道に降らなかった亜里香は、世界征服の要となる魔法のオーブを盗み出した。
 
「……良し。老婆や亜里香の事はある程度分かった。……俺が次に聞きたい事、分かるよな」

 亜里香は恥ずかしそうに顔を赤く染め、俺から視線を反らし、立ち上がった。
 語らぬ代わりに、一冊の本を本棚から取り出す。
 あるページを開き、俺に差し出して来た。
 
「おちんぽ人間の呪い……」

 そこに描かれていたのは、いかにも魔女と言った風貌の黒い女と、巨大なおちんぽを生やしたミイラの様な男だ。
 外国の童話風の挿絵だが、本文は日本語で書いてあった。良かった。
 おちんぽ人間の呪いとは、生命エネルギーの全てをおちんぽに使ってしまう呪いである。
 これにより、呪いを掛けられた者は、無限の射精が可能になる。
 しかし、射精の度に確実にエネルギーを消費しており、射精を続ければ、いずれおちんぽ以外が痩せ細り、最後には死んでしまう。
 オナニーなどしようものなら、永遠に続く快感に、おちんぽから手を離す事が出来なくなり、この挿絵の様な末路を迎えてしまうのだ。
 
「……だからか」

「うん。他の人にしてもらえば、止め時を失って死ぬまで続けちゃう事もないから……」

「これから、俺はどうすれば……」

「あ、安心して! 私がお兄ちゃんの……お、おちんちん……のお世話しながら、呪いを解くから!」

「お、おちんちんの世話!? ば、馬鹿! 俺達は兄妹だぞ!?」

「で、でも! お兄ちゃん死んじゃうんだよ!?」

 駄目だ。亜里香の目には強い決意が滲んでいる。
 説得してどうにかなるとは思えなかった。
 
「分かったよ。……俺も出来る限りの事はするからさ、何とか呪いを解こう」

 こうして、俺達兄妹の淫猥で凄惨な戦いが始まった。
 


第2話「足で! 腋で! おちんちんのお世話は大変!」へ続く!

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