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ちんぽわさわさ、分身の術!

 
 ある日の事だ。
 魔法界(俺が魔法を学んだ異世界である)から、魔術書が届いた。
 弟子(参照:弟子、現る)のサメリから、鑑定して欲しいとの伝言付きだ。
 
「ふーん……」

 パラパラとページを捲り、軽く目を通す。
 所謂『分身の術』を解説した魔術書の様だ。
 呪文は『パンピラ語(呪文に使われる言語の一種だぜ)』で書かれている。
 
「なあ柚季。俺が突然20人くらいに増えたらどうする?」

「なにそれ……ちょっと気持ち悪いかな……」

「き、気持ち悪いってなんだ! 気持ち良いと言え!!」

「だって、わらわらと群がってくるお兄ちゃんを想像すると……」

「くっ! こうなったら無理にでも気持ち良いと言わせてやる!」

 俺は勢いだけで呪文の詠唱を始めた。
 
「俺の魔法を見せてやろぉぉ!!」





 ポン、ポン、ポン、ポポポポポン。
 魔法の詠唱が完了すると、俺が30人増えた。
 リビングが狭い。
 
「お、お兄ちゃん、何これ……」

「「「逆ハーレムだ」」」

「一斉にこっちを見ないで! ハモらないで! パンツ脱がないで!!」

 こうして実際に自分自身が大量に存在しているのを見ていると、頭がおかしくなりそうだ。
 はっきり言って、想像を上回る気持ち悪さだ。
 俺は覆面の魔法を唱えた。
 リビングを埋め尽くす大量の『俺』は真っ白なマスクに顔を覆われた。
 少しはマシになったか。
 
「このお兄ちゃんが、オリジナル?」

「おう。さすがは俺の妹だ。どんなに姿形が一緒でも、コピーとオリジナルの区別がつくなんて!」

「他のお兄ちゃんはマスク被ったじゃん……」

 この件に関しては、柚季の愛と結論付けて終わらせておく。
 本来の目的を果たさんと、俺のコピー達が、柚季に群がり出した。
 ある者が後ろから羽交い絞めにし、正面にいたコピーは胸を揉みしだく。
 
「きゃっ、や、やだぁっ、こんなっ……んっ……レイプみたいなっ、あぁっ、だめぇ!」

 服の中に手を入れたり、指先や太ももに舌を這わせたりと、好き放題だ。
 柚季の口からこぼれたレイプの単語に、確かにと、思った。
 コピーとは言え、自分自身が狼藉を働いているので、素直に擬似寝取られに興奮する事にした。
 徐々に衣服が崩れ、肌の露出が増え、淫らな姿に変わってゆく柚季に、俺は勃起した。
 
「と、俺も加わる前に、少し読んでおくか」

 このコピー共の後始末も考えなくてはならん。
 一生この家をウロウロされては、自分自身とは言え、ぶちのめしてしまいそうだ。
 
「やっ、そ、そんな所、舐めないでっ……! あっ、あぁっ、だからって、指で撫でないでぇ……」

 いやらしく全身をまさぐられ、嬌声混じりに文句を言う柚季の声をBGMに、魔術書に視線を落とす。
 ふむ……ふむ……。
 どうやらコピーを消滅させるには、イカせる必要があるようだ。
 さらに、最後のコピーが消滅すると、これまでコピー達が感じた快楽が、術者に集積されると記されていた。
 なんだコレ! ただのエロ魔法じゃねぇか!
 サメリの奴、分かってて送って来たのだろうか。
 
「うっ、うう、出るぅぅ!!」

 コピーの一人がうめき声を上げた。
 柚季の頬にちんぽを擦り付けていた奴が、果てるらしかった。
 どびゅっ、びゅるるっ!
 頬に押し付けた亀頭の先から、精液があふれ出た。
 小さな悲鳴を上げた柚季の頬を白濁液で汚し、コピーは消えた。
 
「えっ、なに? き、消えたの……?」

「そいつらは射精をすると消える様だ。だから、頑張れ、柚季!」

「が、頑張れって、きゃっ、ちょ、ちょっと、やだ、やだぁっ……!」

 コピー達が強引に柚季を抱きかかえ、寝そべるコピーに跨らせた。
 騎乗位でセックスさせようと言うのだろう。
 
「んっ、ああぁっ、……入っちゃったぁっ……あっ、あっ、あ、突き上げられてるぅ、あぁぁ!」

 両手は別のコピーのちんぽを握らされた。
 周囲のコピー達も脇を舐めたり、背中にちんぽを擦り付けたりと、自由に柚季の身体を弄んでいる。
 
「どうだ、ちんぽに囲まれ、全身を性処理に使われる気分は」

「やっ、やぁっ、そんな事言わないで……、あ、あんっ……」

「そう言う割には、涎まで垂らして、腰振ってるじゃないか」

「んっ……あぁ……」

 俺の言葉に、柚季は感じたのだろう。
 腰の動きが早くなった。
 ぬちゅ、ぬちゅ、と結合部から卑猥な音を鳴らし、柚季は「犯される」セックスに没頭していく。
 
「あっ、あぁぁー……お兄ちゃんのちんぽいっぱいでっ、変になっちゃうよ……んっ、んんん!」

 寝そべっていたコピーが果てたようだ。
 コピーが消滅すると、柚季はぺたんと、床に尻餅を付いた。
 一息つかせる暇もなく、今度は四つん這いの格好を取らされる柚季。
 尻を持ち上げられ、露になったまんこからは、精液がトロトロと逆流していた。
 おかまいなしにちんぽを突っ込む。
 
「はっ、あぁっ!! またちんぽ来たぁ……やっ、あっ、あぁぁ!」

 先に出された精液をポタポタ滴らせながら、新たなちんぽに犯される姿は非常に淫靡に映った。
 気付けば、痛い程にちんぽが勃起していた。
 だが、ここはじっと待つ。
 コピー共の快感全てを味わいながら、最後に柚季の膣内にたっぷりと精液を注ぎ込むのだ。
 俺はひたすら待った。
 口を大きく開き、精液を待ちわびる柚季、ちんぽをしゃぶりながら、腰を振る柚季。
 様々な方法で淫らにちんぽを愛で、射精に導く。
 その光景に、何度もちんぽに手が伸びかけたが、その度グッと堪えた。
 やがて、最後のコピーが絶頂を向かえた。
 精液が掛かっていないのは眼球くらいではないかと思える程に、柚季は全身を汚されていた。
 
「はぁ……はぁ……お兄ちゃん……」

 ちんぽ汁を滴らせ、ふらふらと立ち上がった柚季は、見方を変えればホラー染みていた。
 俺は身体に魔力が集まりいくのを感じながら、身に着けていた物を全て脱いだ。
 むくむくと沸き上がる力は、快感であると言えたが、射精には及ばない。
 魔術書を読み違えていたのか、コピー達が味わった快感は? と疑問が浮かんだ。
 俺の前で跪いた柚季が、股間に顔を寄せた。
 
「お兄ちゃんの金玉……大きくなって来てるぅ……」

「なに!?」

 まさか、魔術書に記されていた、快感の集積とは、コピー達が放った分の精液を一度に射精する事を意味していたのか。
 俺の焦りを他所に、睾丸はどんどんと大きくなっていった。
 射精への欲求が高まり、ちんぽをピンと上を向いた。
 その先端からは止め処なく我慢汁があふれ出す。
 こ、これはヤバイぞ……。
 要するに、30回分の射精を一度に味わうのだ。
 未知の体験への恐怖と期待に、俺は生唾を飲んだ。
 柚季は惚けた顔で、逞しくなり過ぎている俺のちんぽを舐めている。
 
「くっ……は、始まる……!」

 びゅくっ……!
 一発目の精液が放たれると、柚季は俺を押し倒した。
 精液に塗れた身体が、ぬるぬると絡み付いてくる。
 ぴったりと密着させた身体をぬるぅとスライドさせ、柚季はまんこの入口をちんぽに押し当てて来た。
 
「はぁっ、はぁ、お兄ちゃんのちんぽ汁、いっぱい柚季にちょうだい?」

 ぬちゅぅ。
 二発、三発と続けて、絶え間なく射精しているちんぽが、柚季のまんこに飲み込まれた。
 コピー達が放った精液と、柚季の中からあふれ出す愛液が混じり、ちんぽに纏わりつく。
 
「ああっ、ゆ、柚季ぃ!」

 びゅるるるるるる。
 もはや膣内で何が起こっているのか、分からないほどだ。
 噴水の様に精液を撒き散らす快感に、俺はガクガクと全身を震わせた。
 
「いっぱいっ、あぁぁっ、いっぱい出てる! お兄ちゃんの精子、柚季の中に、いっぱい! いーっぱい!」

 ごぽっ、と精液を逆流させながらも、柚季はさらに寄越せといわんばかりに、身体を揺らす。
 互いの身体に挟まれた柔らかなおっぱいが、俺の体を撫で上げ、ぬちゃぬちゃと淫らな音を立てる。
 
「も、もうっ……だ、だめだ……!」

 終わる気配のない、射精とそれに伴う快感に、俺は意識を失った。
 
 



 分身の術を試した日から、数日が経った頃、柚季の留守を狙ってサメリが訪ねて来た。
 
「あの、師匠。先日お願いした魔術書の鑑定結果ですが……」

「おう、なんだ?」

「……ちんぽ ヤヴァイ とだけ書かれた報告書では、何が何だか……」

「あー……と言うか、お前、内容分かってて俺に依頼して来たのか?」

 サメリは一瞬黙ってから、首を横に振った。
 
「本当かよ……。まあ良い、呪文や効果は、こんな具合だ」

 サメリに送りつけたのとは別に、真面目に作った解析結果を見せる。
 
「ふむふむ。呪文はパンピラ語で、コピーを消すには性的快感を最大まで高める必要がある、と……」

「おい、習得するのは勝手だが、俺の前では使うなよ!」

「何故ですか?」

「快楽に狂うサメリを見たいとは思うが、その前に30人とか1人で相手にするのは、無理だ」

「師匠もコピーを作って、乱交させれば、お互いに快感を得られるかと思いますよ」

 確かに……。
 
「……お前って、時々俺より変態的な発想するよな」

 俺は、顔を赤く染めるサメリをからかいつつ、いつか実行しようと心に決めるのだった。



おわり

ライバル登場【2】

 ぬるり、と触手がラバースーツに入り込んだ。
 イルの首筋にくっきりと、触手の形が浮き上がった。
 
「うう、ぬるぬるして、気持ち悪い……」

 嫌悪感を露にするイル。
 こんな格好をしている方が悪いと言わんばかりに、触手はより深く、その身体に絡みつく。
 
「あっ、あっ、やっ、ん……」

 触手が胸をまさぐり、尻を撫でる。
 その様子が、身体にぴったりと密着しているスーツの上から、良く見える。
 黒く、光沢を放つスーツの表面が蠢き、膨らむ様は、まさに犯されている最中と言えた。
 
「あー……ふあっ、あっ……はぁ、はぁ……も、もう良いだろ?」

 額にしっとりと汗をかき、前髪が張り付いている。
 触手を操作し、勢い良くラバースーツの外へ排出させる。
 にゅるるるっ。
 
「はぁっ、あっ、ああぁぁぁ!」

 密着したスーツの中を高速で移動され、イルはあられもない声を上げた。
 スーツの外へ出た触手は、身体を縛り上げていた縄と共に、イルから離れ、消滅した。
 俺は魔法で小さなナイフを作り出し、イルに向けた。
 小さな悲鳴を漏らす彼女の、胸へとナイフを突き出し、円を描いた。
 胸だけが露出するように、スーツに穴が開いた。
 
「この俺が、女の肌に傷をつける訳ないだろ」

「び、びっくりした……」

 露になった小さな胸は、汗と触手の粘液で濡れ光っていた。
 
「相変わらず……育ってないな」

 ピンと勃起した乳首に指を伸ばし、軽く転がす。
 
「うっ、う、うるさい!」

 顔を真っ赤にして、吼えるイルだが、乳首を弄り続ける内に、反応が変わって来た。
 はぁはぁと荒い息を漏らし、時折体を震わせた。
 
「なんだ? 感じてるのか? 胸だけ丸出しにした変態みたいな格好で」

「ち、ちがう! そんなっ、うっ、ああっ……や、やめろ……」

 イルは身を捩り、乳首責めから逃れようとした。
 触手に全身を愛撫され、乳首を苛められた状態では、身体に力が入らないようだ。
 四つん這いの格好で、這いずる様にしている。
 
「そういや、アナルに何か入れてたな……」

 俺はアナルプラグに手を伸ばしたが、イルが先に、それを隠した。
 
「や、やめろ!」

「嫌だね」

 魔法でイルの手を麻痺させると、俺はプラグの取ってを掴んだ。

「知ってるか? この手の魔力を増幅させるアイテムは、魔法が良く伝わるんだぜ」

 快感を沸き立てる魔法を、プラグに流した。
 腸内に響き渡るそれは、イルの理性を簡単に壊した。
 
「へっ、あっ、あひぃ、あぁぁぁぁぁっ!」

 舌を突き出し、ビクビクと体を震わせ、果てたようだ。
 俺はアナルプラグを引き抜いた。
 スーツの尻にはプラグを挿す為に、切り込みが入れてあった。
 おまんこから流れ滴る愛液が、そこからダラダラと溢れ出す。
 扇情的な光景だった。
 
「か、返して……」

 イルは、俺の足にすがりつき、アナルプラグを取り返そうと手を伸ばす。
 もう戦える気力は残っていないはずだ。
 
「どうしてこれが欲しいのか、言ってみろ」

「うくっ、ふーっ……ふーっ……」

 荒い息だけを吐き、イルは何も言わなかった。
 俺から聞いてやろう。
 
「さっきの、気持ち良かったのか?」

 相変わらず呼吸だけを繰り返すイルだったが、ややあってから、小さく頷いた。
 
「だったら入れてやるよ。こっちにケツ向けろ」

 ゆっくりとした動きで、イルが四つん這いになった。
 俺は、頭を押さえつけ、尻をもっと高くあげろと、軽く平手ではたいた。
 
「よし、あとは入れやすい様に、尻を両手で広げろ」

「う、うう……」

 イルはプライドと欲求の中で、迷っているようだ。
 
「さっさとしないと、これは捨てちまうぞ?」

 しぶしぶ、と言った風に、イルは両手で尻を掴むと、ぐっと広げた。
 薄く色が染みた、アナルが物欲しげにひくひくと震えているのが、良く見えた。
 指先で軽く撫でると、イルは喘ぎ声を漏らした。
 プラグを通して発動させた魔法が効いているようだ。
 おまんこから滴る愛液のおかげで、滑りも良い。
 
「これなら充分だ。入れるぞ」

 俺はイルが欲して仕方なかった、プラグを彼女の顔付近に放り投げた。
「え?」と呆けた声を上げたイルのアナルに、俺はちんぽを押し当てた。

「俺の勝ちだな」

 ぬちゅっ、と音を立て、亀頭が肛門を押し広げた。
 
「え、あ、やっ、あっ、あぁぁ……」

 相当敏感になっているようだ。
 先端が少し入っただけで、イルは全身をガクガクと震わせた。
 俺は一思いに、根本でねじ込んだ。
 
「あぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁっっ!! ゾ、ゾクゾクするぅ……!」

 絶叫の様な声をあげ、イルは俺のちんぽをしっかりと受け入れた。
 入口がきつくちんぽを締め上げ、腸壁が柔らかく亀頭を包み込んだ。
 俺はその快感に、思わずうめき声を上げた。
 
「くっ……凄い締め付けだが、俺は動くぜ……」

 ゆっくりとだが、ピストン運動を始める。
 腰を振るたびに、たまらない刺激がちんぽに走る。
 それはイルも同じ様で、めちゃくちゃに喘ぎ、身体を震わせた。
 ラバースーツに覆われた、黒くツルリとした尻を撫で回しながら、俺は詠唱を始めた。
 
「あっ、あっ、な、なにをするつもり……?」

 俺は答えずに、詠唱を終え、魔法を発動させた。
 イルの身にぴったりと張り付いていたスーツが、消滅する。
 ぽたぽた。
 スーツ内に溜まっていた汗や汁が音を立てて、床へ落ちた。
 むわっ、とイルの身体から、女の匂いが立ち込めた。

「いやらしい匂いだな。この変態が」

 俺はイルの身体に手を伸ばし、上半身だけを起こした。
 乳首を軽く摘まむと、イルは喘ぎ、アナルをきゅっと締めた。
 匂いに当てられた俺は、腕を持ち上げ、ツルツルの脇に舌を伸ばした。
 レロレロと舌を往復させ、汗を舐め取る。
 
「やっ、あっ、ああぁぁっ、やめっ、やめてぇぇ! 恥ずかしい……っ! あっ、あん……!」

 イルの様な反応を受けて、止める男なんていないだろう。
 俺は唾液を撒き散らす様に、乱暴に、イルの脇にむしゃぶりついた。
 腰の動きが自然と早くなる。
 
「あっ、いっ、イクッ! お尻で、ちんぽにイカされる……っ! あっ、あぁぁっ!!」

 ぎゅぅっ、とアナルが締まり、全身がビクンビクンと震えた。
 俺も釣られて、果てた。
 イルの腸内に、精液が迸った。
 
 



「つ、次は必ず勝つからな!」

 279敗しても、諦めないその根性だけは、誇りに思って良いだろう。
 果たして、本当に勝つつもりがあるのかは、分からないが。
 
「な、なぜ黙っている」

「いや……考え事だ。次はどうやって倒してやろうかと思ってな」

「ふん。次は私が勝つんだ、お前は保険でも探しておけ」

 イルはそんな事を言って、俺に背を向けた。
 魔法の詠唱を始めると、彼女の足元に魔方陣が現れた。
 すぐに魔法界への転送が始まる。
 
「そ、そうだ! 一つだけ言っておく事がある」

「なんだ?」

「……なるべく柚季が居ない日に来いよ!」

 イルは首をかしげ、「分かった」とも「知らない」とも言わずに、魔方陣と共に消えてしまった。
 ……イルに勝機があるとすれば、浮気に怒った柚季が俺を刺す様に仕向けるくらいだ。
 そこまで考えていないと良いが。
 俺は少し不安に思いながらも、家へと戻るのだった。



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ライバル登場【1】

 ある日の事だ。
 魔法界から、自称『最強のライバル』が、はるばるやって来た。
 
「お前との決着をつける為に、わざわざ人間界まで来てやったぞ!」

 久々に見る彼女は、相変わらず黒地に真紅の模様を描いた、趣味の悪いマントを羽織っていた。
 俺はため息を吐いて、玄関を閉じようと試みた。
 
「待て! そんなに私に負けるのが恐いか!?」

 悪質な新聞勧誘員のごとく、隙間に足をねじ込まれる。
 俺は再び、ため息を吐いた。
 
「イル――、お前、相変わらず面倒な奴だな」

「逃げるのか? そうか、そんなに私が恐いか!」

 イルが勝ち誇った顔で言う。
 これまで278戦0勝278敗の癖に、どこから自信が沸いてくるのか、不思議だ。
 
「あー、はいはい。俺の魔法を見せてやろー」





「むぐっ、むぐぐぅ!」

 俺の魔法の前に、イルは呆気なく全身を拘束された。
 縄で縛られ、口には猿ぐつわを噛まされた格好だ。
 
「その状態じゃ、詠唱も出来なければ、武器も出せないだろ。大人しく帰れ」

 留守にしている柚季には言えないが、これまでの戦いの最中に、何度かイルを犯した事もある。
 しかし、性格の鬱陶しさゆえ、あまりそそられない。
 今日はさっさとご帰宅願おう。
 猿ぐつわを外してやり、もう一度帰る様に言った。
 
「ま、まだ、負けていない!」

「いや、どう見ても負けてるだろ。もう一度口を塞いでやろうか?」

 それでもイルは、負けを認めなかった。
 悔しげな顔をして俺を睨みつけていたが、何かを思いついたのか、パッと表情が変わった。
 
「なんだ? ようやく帰る気になったか?」

「ふふふ、私はまだ犯されていない! 男女の戦いにおける決着は、陵辱だけだ! 勝負は続いているぞ!」

 まくし立てるように、謎のアホ理論を展開し、イルは魔法を発動させた。
 眩い光が玄関を埋め尽くし、俺はたまらず目を瞑った。
 背後でイルの詠唱が聞こえた。
 慌てて防御結界を張るも、寸での所で間に合わなかった。
 魔法で生み出された鋭利な刃が、頬を掠めた。
 
「ちっ……俺とした事が、油断したぜ」

 光が収まりつつある中、振り返ると、イルは拘束を解き、俺を指していた。
 
「次は外さない! 負けを認めるなら今の内だぞ!」

 油断していた自分にも苛立つが、イルはその100倍だ。
 犯されるまで負けを認めないのなら、犯すまでだ。
 俺は魔法の詠唱を始めた。
 
「ふふふ、どんな魔法を使おうとも、無駄だよ!」

 イルが自信満々に取り出したのは、どう見ても黒いアナルプラグだった。
 思わず呪文を唱える口を止めてしまった。
 
「それで……それがなんなんだ?」

「これには強力な魔力が込めてある。パワーアップだ!」

 言い終えると、かぷっ、とアナルプラグを口に含み、すぐに抜き出した。
 唾液でてらてらと光るそれを、下半身へ。
 マントをたくし上げ、その下に身に着けているラバースーツに覆われた尻へと当てた。
 
「んっ……んん……」

 少し苦しげに息を吐いていたが、何とか収まったのだろう。
 不敵な笑みを浮かべて、俺へと向き直った。
 何か仕掛けて来るより先に、と、俺は詠唱を再開し、魔法を発動させた。
 
「……。あれ? …………! ま、魔法の詠唱が出来ない!?」

「魔法封じだ。お前には解けないだろ? さらに、もう一度縛り上げてやるぜ」

「くっ……!」

 戦況は簡単に覆り、イルは再び縛り上げられた。
 さっきと違うのは、イルのアナルにはプラグが収まっている事と、俺にちんぽをぶち込む気がある事だ。
 
「詠唱は封じてあるから、猿ぐつわは、いらないな」

 言いながら、イルの身からマントを剥ぎ取る。
 真っ黒いラバースーツに、イルの少し貧相な身体が浮かび上がっていた。
 
「相変わらず変態染みた格好をしているな」

「機能性と防御に優れた特製スーツだ!」

 イルの言葉に、嘘や偽りはないだろう。
 だとしてもだ。俺の前では、全てはエロに変わり、変態責め具に成り果てる。
 新たな魔法を詠唱した。
 縄の先端が緑に変色し、ちんぽの様な形に膨らむ。
 触手と化した縄の一部は、ぬらぬらと粘液と分泌しながら、イルの身体を這い上がる。
 首から下を覆うラバースーツの入口は、襟元だけだ。
 
「なっ、何をするつもりだ!」

「何って、犯す準備だよ。そうしなきゃ、勝負は終わらないのだろう?」

「う、うう……あれは……」

「今更撤回しても、聞く耳は持たん」



→【2】へ続く

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フェラチオの日【3】

 柚季の中は、熱く潤っていた。
 愛液が纏わり付き、柔らかな媚肉がちんぽを締め付ける。
 俺は深く息を吐いた。
 つい先ほど柚季の口に精を放ったばかりだと言うのに、油断すれば果ててしまいそうだ。
 兄の威厳を保つべく、平気な振りをして、柚季の胸に手を伸ばす。
 
「どうだ? 待ちに待ったおちんぽは、美味しいか?」

 ブラジャーなんて物は、魔法でちょちょいちょいだ。
 服の上からでも充分に摘まめるほど、柚季の乳首は勃起していた。
 クリクリと乳首を弄ってやると、柚季は喘ぎ声混じりに、言った。
 
「お、あぁっ、美味しいっ、お兄ちゃんのおちんちん、んんっ……あぁぁ……美味しいぃ……!」

 挿入前の初々しい様な短いキスが、嘘のように、乱れていた。
 リズミカルに腰を振り、「ちんぽが美味しい」と言う。
 胸がぶるん、ぶるんと揺れる。
 服と擦れ合うのが気持ち良いのか、その度に、柚季は喘ぎ、膣がきゅっと締まった。
 
「本当、エロい妹だな」

「はぁぁっ、あんっ、お兄ちゃんっ、お兄ちゃんっ」

 俺の言葉も届いていないかの様に、柚季は一心不乱に快楽を貪る。
 端正な顔を淫らに崩し、スカートがはだけ、白い尻が露になるのも気にする素振りもなかった。
 ぱちゅん、ぱちゅん、と肉がぶつかり合い、溢れ続ける愛液が、糸を引く。
 柚季に密着し、手を尻に伸ばす。
 指先に触れるのは、瑞々しい肌を覆う、淫らな粘液だ。
 
「尻までこんなに汚しやがって」

 ぴしゃりと張り手を食らわすと、柚季は悲鳴とも取れる甲高い喘ぎ声を上げた。
 腰の動きが荒く、激しい物へと変わり始めた。
 
「ぬちゃぬちゃぬちゃ、音立てやがって、そんなにちんぽが気持ち良いか?」

「うんっ、ちんぽっ、気持ち良いぃっ! あっ、あっ、あぁぁあぁっ! 音鳴っちゃうよぉ……!」

 音も鳴るに決まっている。俺の金玉にまで愛液が滴り落ちて来ていた。
 
「うっ、くぅぅ、あぁぁっ!!」

 柚季の腰使いが、一定のパターンを繰り返し始めた。
 丁度良い位置を刺激出来る動きを見つけたのだろう。
 
「そろそろイクのか?」

「あっ、ふっ、あんっ、イクッ、イきたいっ!」

「良いぞ、イケ」

 俺も柚季の動きに合わせて、下から突き上げる。
 ちんぽが何度も柚季のおまんこを貫き、子宮口をノックする。
 柚季のまんこが、精液を搾り取る様に、ちんぽをきつく締め上げた。
 
「イクッ、イクぅぅッ!!」

 叫ぶようにオーガズムを宣言し、柚季は果てた。
 最大限まで締まった膣に、ちんぽがねじ込まれる。
 ちんぽと膣壁の境目が分からなく様な圧着感の中、俺も柚季に続いて果てた。
 びゅっ、びゅっ、びゅっ。
 柚季のもっとも深いところで、ちんぽから精液が噴出した。
 
「柚季、立ち上がって、スカートをめくり上げろ」

 よろよろと立ち上がり、柚季は俺の前に立った。
 スカートの端を持ち上げ、何も身に着けていない下半身を露出させた。
 太ももには愛液が伝い、薄い陰毛に隠れたおまんこから、互いの体液が混ざりあった物が、ぽた、ぽた、と滴り落ちていた。
 射精直後の冷めた感覚に移行出来ない程、淫らな姿だった。
 




「もぉ……恥ずかしいよ……」

 柚季がクッションに赤らんだ顔をうずめ、悶えている。
 帰宅後、冷静になった柚季は、自身の痴態を悔いているようだった。
 
「周りの奴らの記憶には残ってないぞ?」

「そう言う問題じゃないの!」

 ではどう言う問題なのか。
 俺はしばし考えた後、答えにたどり着いた。
 
「分かったよ。今度はクンニの日をしよう」

「そう言う問題でもないよ! 私はただ恥ずかしいの!」

 ぷんぷんと怒って歩き去ろうとした柚季だが、ふいに立ち止まった。
 
「……お兄ちゃんがしたいなら、その日も良いよ」

「クンニの日?」

 柚季が小さく頷いた。
 このエロ妹め。
 俺は股間をもっこりとさせながら、考えておく、とだけ答えるのだった。



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フェラチオの日【2】

 ゆっくりとした動きで、半分程まで、おちんぽが飲み込まれた。
 ここらで、おちんぽへの奉仕に集中させるべく、服に掛けていた透明化の魔法を解いた。
 柚季は口内で舌を小刻みに動かし、裏筋をくすぐる。
 ゾクゾクと快感がこみ上げ、下半身に広がった。
 じんわりとあふれ出た我慢汁を、柚季がちゅーちゅーと吸い上げる中、料理が運ばれて来た。
 柚季はわずかに目を上げ、店員の姿を認めた。おちんぽを深く飲み込み、じっと息を殺しているようだ。

「人が来たからって、お上品になってるんじゃねぇよ。ちゃんとしゃぶれ」

 頬を軽く2、3叩くと、柚季は顔を動かして、おちんぽへの奉仕を再開した。
 全ての料理をテーブルに乗せ、店員は頭を下げて去っていた。
 その股間が、膨らんでいたのを、俺は見逃さなかった。
 
「柚季、お前がちんぽ咥えてる姿見て、さっきの店員、勃起してたぞ」

 柚季がおちんぽから口を離す。
 唾液に塗れたおちんぽの幹を根本から、ゆっくり舐め上げた後、熱い息を吐いた。
 
「恥ずかしいよぉ……」

「とりあえず、ひとまず終わりだ。飯にするぞ」

 柚季に、紙タオルでおちんぽを拭かせてズボンを直した後、俺達は食事を始めた。
 相変わらず、貞操帯の中では突起が振動し、柚季のおまんこを刺激している。
 中々食事も大変そうだ。
 柚季よりも圧倒的に早く食べ終わった俺は、振動の強弱を切り替えて、彼女を弄んで過ごした。
 長い食事を終え、柚季が漏らした淫らな液を、魔法で綺麗に掃除した。
 ファミレスを後にして、俺達は公園へと飛んだ。
 
「じゃ、次は、白昼の公園に突如現れたちんぽをしゃぶり尽くす痴女って、感じで行こうか」

「そ、そんなの恥ずかしいよ」

 俺は黙って振動を強めた。
 身震いする柚季の太ももには、愛液の滴った跡が、いくつかの線を作っていた。
 指でなぞり、掬い取ったそれを、俺はペロリと舐めた。
 
「興奮してるくせに、何言ってるんだよ、早くしろ」

 急かされ、柚季は周囲を確認してから、俺の前に跪いた。
 ズボンを下ろし、おちんぽに舌を伸ばした。
 柚季は、しばらくの間、チロチロと遠慮がちに舐めていた。
 次第に公園でおちんぽを舐めている状況に、慣れて来たのか、大きく口を開いて、ぱくっと咥えた。
 
「よしよし、良い子だ。少しご褒美をやろう」

 早口で呪文を唱え、柚季に新たな魔法を掛けた。
 それは、徐々に『まんこにちんぽを入れて欲しくなる』催眠術に近い、魔法だ。
 おちんぽに奉仕をすればするほど、欲しくてたまらなくなるのだ。
 柚季は、じゅぽじゅぽと音を立ておちんぽをしゃぶり、時折切なげに鼻を鳴らす。
 おちんぽへの誘惑は確実に柚季を侵しているようだ。
 貞操帯からあふれ出し、太ももを伝う愛液の量も増えているように感じた。
 一度口内からおちんぽを引き抜いた。
 柚季がとろんとした瞳を向け、ゆっくりと言う。
 
「お兄ちゃん……もう、柚季の中におちんちんちょうだい……?」

「仕方ない奴だな。こんな公園の真ん中でおちんぽ欲しくなったのか?」

「うん……入れて欲しい」

 俺は、もう少し頑張れ、と伝え、柚季の頭を両手で捕まえた。
 意図を察した柚季が、口を開いた。
 健康的なピンク色の舌に、おちんぽを押し付けるように乗せた。
 腰を突き出し、柚季の喉へ向かっておちんぽを滑らせる。
 裏筋が舌と擦れ合い、亀頭に唾液がまとわりつく。
 気持ち良い。思わず声を漏らしてしまう程だ。
 
「ん、んー……んっ……」

 柚季は頭を固定されたまま、おちんぽによる口内陵辱に耐えている。
 目の端には、涙が滲んでいた。
 その様子に、俺は燃え上がるような興奮を覚えた。
 
「苦しそうだな? ちんぽ入れて欲しい一心で、その苦しさに耐えてるのか」

 俺の言葉に、柚季も興奮したのか、腰の動きに合わせて頭を前後に動かしてくる。
 喉に亀頭がぶつかり、圧迫される。
 それが新たな快感を生み、俺は腰の動きを早めた。
 
「フェラチオの日だからな。一回目は口に出すぞ……っ!」

 柚季がわずかに頷き、ピストン運動とは違った刺激がおちんぽに流れた。
 そろそろ限界の様だった。
 激しい動きに柚季の口元からは大量の涎が滴り落ち、おちんぽは、ぬらぬらと怪しい光沢を放っていた。
 
「だっ、出すぞ……!」

 頭を掴み、小さな柚季の口に、おちんぽを根本までねじ込んだ。
 熱く滾った精液が、おちんぽを駆け上り、勢い良く放たれた。
 びゅっ、びゅるるっ。
 
「んっ、んんっ!」

 苦しげに柚季が呻いている。
 俺は快感の余韻に浸り、はぁはぁと肩で息をする。
 少しの間を置いて、柚季は残り汁まで綺麗に吸い上げ、ちゅぽん、とおちんぽを開放した。
 
「はぁ……はぁ……お兄ちゃん……」

 熱い眼差しが、何かを訴えるように俺に向けられる。
 
「ま、今日はこれで良しとしてやる」

 俺は柚季の腋に手を回し、抱き上げるように立たせた。
 転移の魔法を発動させ、ベンチへ移った。
 俺に跨る様な体勢の柚季に付けていた、貞操帯を消滅させる。
 おちんぽを受け入れる準備を万全にしながら、密閉されていたおまんこから、雌の香りがムワッと立ち上った。
 ぽた、ぽた、と愛液が、丸出しのままのおちんぽに、滴り落ちた。
 柚季が腰を落とした。
 わずかに開いたまんこに、亀頭が触れる。
 一思いに、ずぶりと挿入するかと思いきや、柚季は一度動きを止めた。
 
「……お兄ちゃんのおちんちん、柚季の中に入れても良い?」

「もちろんだ」

 日々の調教の成果を実感し、俺は満面の笑みで、柚季に答えた。
 嬉しそうな顔が近づいてくる。
 俺達は、短いキスを交わした。
 
「入れるね?」

 一言置いて、柚季は完全に腰を落とした。
 ぬちゅ、と音を立てて、おちんぽが柚季のまんこに飲み込まれた。


→【3】へ続く

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フェラチオの日【1】

 ある日の事だ。
 ムラムラしていた俺は、妹である柚季に、一つの提案をした。
 
「今日は一日、あらゆる場所でフェラチオしてくれないか? フェラチオの日だ」

 柚季からの返事はない。
 聞こえていなかったのだろうか。俺はもう一度、同じ台詞を口にした。
 目線を合わせずに柚季が言った。
 
「聞こえてるけど、聞こえてない振りしてるの」

「何故だ? この俺のちんぽをしゃぶり放題なのだぞ?」

「お兄ちゃんだけ気持ち良くなるなんて……ずるいよ……」

 後半は聞き取るのに苦労するほど、小声だった。
 しおらしい態度で俺の情に訴えかけようとしても、無駄だ。
 フェラチオの日を受け入れないと言うなら、強硬手段に出るまでだ。
 
「俺の魔法を見せてやろぉぉ!!」





「うっ……くぅっ……はぁ、はぁ……」

 柚季は顔を上気させて、荒い息を吐いている。
 額にはうっすらと汗が滲む。
 
「どうだ? 俺特製、貞操帯の付け心地は」

「は、外して……お願い……」

 柚季の懇願に対して、何も言わず、俺はスカートをめくり上げた。
 黒いゴム製の貞操帯が露になる。
 鍵穴の無い錠でしっかりと固定されたそれは、俺にしか解く事が出来ない。
 
「俺を満足させる事が出来たら、外してやろう」

 ツルツルとした手触りの貞操帯を撫でる。
 内側には、球形の突起がいくつか付いており、こうして手を沿わせていると、微かに振動が感じられる。
 それが柚季の態度の原因だ。
 
「分かった……約束、ちゃんと守って、ね……?」

 念押ししてから、柚季が俺の前に跪いた。
 ベルトが抜かれ、パンツが膝まで降ろされた。
 すでに勃起しているちんぽに、柚季が舌を伸ばした。
 裏筋を、根本から亀頭へ向けて舐め上げられる。
 快感と、柚季を支配している事への興奮に、背筋がゾクゾクと震えた。
 
 柚季は口を大きく開き、亀頭を咥え込んだ。
 顔を前後に動かし、『抜き』にかかった様に思える。
 温かく、柔らかな口内の感触に、思わず身を委ねそうになるが、まだ射精すべきではない。
 俺は腰を引いて、ちんぽを柚季の口から引き抜いた。
 唾液が糸を引き、柚季は熱っぽい息を吐いた。
 俺がズボンを履き直す動きを見せると、不思議そうに首をかしげている。

「さて、出かけようかな」

「えっ? 外してくれるって……」

 そう言った柚季は、太ももをきゅっと、閉じて、快楽に耐えている様子だった。
 俺は柚季の唇を親指で撫でた。
 
「ああ、外すよ。俺が満足したらな」

 指先に付いた、唾液と我慢汁が混ざった物を舐め取り、俺は柚季に背を向けた。
 柚季はよろよろと立ち上がり、俺の後を追ってきた。
 
「魔法で結界を張ってあるから、外で何をしようと、そこまで干渉して来ない」

「そ、そこまで、って、どう言う事……?」

 通報されたりはしないが、じろじろと見られる事はある。
 そうなる様に、魔法を使ったのだ。
 我ながら、万能過ぎて変な笑いがこみ上げる。
 柚季は訝しみながらも、俺に続いて外へと出た。
 
「まずは……腹ごしらえと行くか」

 空間転移の魔法を利用し、某ファミレスまでやって来た。
 平日の午前中なので、人はまばらにしかいなかった。
 店員に案内され、中年主婦集団の近くに席に通された。
 適当に料理を頼み、柚季に話しかける。
 貞操帯により、秘部を刺激されている事を周囲に悟られまいと、強張った様子だ。
 
「俺を満足させなくて良いのか?」

「え……? でも、ここで……?」

「さっきも言ったが、大事には、ならないよう、手は打ってある」

 それでもなお、柚季は動こうとしなかった。
 ならば仕方あるまい、俺は指を鳴らして、魔法を発動させた。
 柚季が身に着ける、貞操帯以外の物が、全て透明に変じた。
 徐々に服が透け、白い肌がぼんやりと浮かび上がる。
 程よく引き締まったお腹、豊満な胸に、ツンと勃起した乳首。
 
「えっ? い、いやぁっ!!」

 悲鳴を上げて慌てて胸を隠すも、それは裏目に出た。
 却って視線を集める結果となった。
 ひそひそと、冷ややかな声色が上がる。
 
「柚季、早くした方が良いんじゃないか? 昼が近づけば、人はもっと増えるぞ?」

 柚季は顔を赤く染めながら、俺を睨んだ。
 
「もっと恥ずかしい目に遭わないと、理解出来ないか?」

 胸を隠したまま、柚季がテーブルの下へと潜り込んだ。
 彼女が座っていた位置には、滴り落ちた愛液が小さな染みを作っていた。
 股の間に来た柚季は、片手でチャックを開き、おちんぽを取り出した。
 すぐに口は付けず、おちんぽを指先で撫でている。
 我慢汁を塗り広げられる様な、おちんぽの弄り方は心地良くあったが、今日はフェラチオの日だ。
 柚季を急かそうと、貞操帯内の振動を激しくしようと思ったが、先に柚季が口を開いた。
 
「柚季の事虐めて、お兄ちゃん、興奮した?」

「ああ……まあな……」

 気恥ずかしくて、ぶっきらぼうに言ってしまったが、柚季は満足したようだ。
 ふふ、と笑ってから、おちんぽを口に含んだ。


→【2】へ続く

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弟子、現る

 ある日の事だ。
 柚季と二人、くつろいでいると、インターフォンが鳴った。
 面倒くさいと思いつつも、玄関を開くと、久しぶりに見る姿があった。
 俺の弟子だった。
 魔法界での決まり事の一つに、『魔法界で魔法を学んだ者は、その知識を弟子へと伝承しなくてはならない』とある。
 それをせず魔法界を出ると、『追放者』と呼ばれ抹消されてしまうのだ。
 師匠に学び、弟子を持つ事で、一人前の魔法使いになる事が出来る。
 
「久しぶりだな。お前もようやく弟子を持ったのか?」

「いえ。私は今、魔法使い協会で働いていて、今日は先日お送りした魔法道具の報告書を受け取りに来ました」

「ああ……そうだったのか。ま、少しはゆっくり出来るのだろう? 上がれよ」

 淡々と説明をしていた彼女だったが、俺の言葉に少し笑みが浮かんだ。
 丁寧に頭を下げてから、俺の後に続いて、リビングに入った。
 
「こんにちは。お兄ちゃんの知り合い?」

「こ、こんにちは。初めまして、私はお兄さんの弟子で、サメリと申します」

 お尻で揺れていた尻尾が、その動きを止めた。緊張しているのだろうか。
 
「……耳?」

 柚季もサメリに付いている、犬耳と尻尾に気づいたのか、不思議そうに首をかしげた。
 
「魔法を教えてる最中の事故でな。俺は治せるが、自分の手で治せるようになるのを、最後の宿題にしている」

 俺の説明に、サメリは、ばつが悪そうに耳を隠した。
 
「どれだけ成長したのか、試してみるか」

「え?」

「俺の魔法を見せてやろぉぉ!!」





 時を止める魔法。
 正確には、時が止まった様に見える異空間を作り出し、そこでの出来事を元の空間、時間軸へと反映させる術だ。
 
「こ、これはどう言う事ですか、師匠」

「見て分かるだろ? 時止めの魔法を発動した。俺の妨害に屈せず、解除してみせろ!」

 妨害と聞いて身構えるサメリだが、甘い。
 伸ばした手が隙間を縫い、漆黒のマント内で、たわわに実った果実を鷲づかみにした。

「ひゃぁっ!?」
 
「胸は少し成長したか?」

 セクハラ中年親父の様な台詞だと、自分で思った。
 柔らかな胸には、以前よりも弾力が感じられた。
 サメリは、空間転移の魔法でソファの上へ移った。
 マントを整え、少し不機嫌そうに言った。
 
「妨害って、そう言う事ですか?」

「そう言う事だ。精神を乱さずに、解除魔法を詠唱出来るか、やってみろ!」

 サメリは、目を閉じて詠唱を始めた。
 対する俺は、武装解除のための魔法を用いて、サメリから衣服を奪う。
 マントは残したので、裸にマントを羽織った状態だ。
 一瞬詠唱が乱れたが、サメリは、すぐに立て直した。
 弟子の成長を嬉しく感じながら、俺は彼女に近づくと、頭頂部に生える犬耳に、息を吹き込んだ。
 
「ひゃっ、あっ、あぁ!」

「どうした? お前が本当に弱いのは、ここでは無いだろう?」

 高度な魔法を解除するのは、同等か、それ以上に高度な詠唱が必要だ。
 今の様に、一度中断してしまえば、最初からやり直しだ。
 改めて詠唱を始めるサメリの背後に回る。
 少し癖のある髪を掻き分け、今度は人間の耳に息を拭きかけた。
 ぶるる、と全身を震わせたサメリだったが、何とか耐えたようだった。
 
「さて、次は最後まで呪文を唱えられるかな?」

 サメリの耳元で囁きながら、お尻に軽く手を置いた。
 手触りの良いマントに覆われた、なだらかな曲線を撫でる。
 時折、鼻にかかった息を漏らすが、詠唱自体は続けられているようだ。
 尻の割れ目に指を沿わせると、サメリの身体がぴくぴくと震えた。
 
「なんだ、感じてるのか?」

 意地悪な質問に、サメリは答えずに詠唱を続けた。
 残りも1/3となった頃、俺は全力でサメリを止めにかかる事にした。
 胸に手を伸ばし、マントの上から、中指で乳首を軽く弾いた。
 
「あっ、ひっ、ぁぁっ!」

「惜しかったな、後少しだったのに」

「ど、どうして、胸には防御魔法をかけてあったのに!」

「俺に解けないとでも思ったか?」

 サメリの最大の弱点は、敏感過ぎる乳首だ。
『妨害』の意味を理解したと同時に防御魔法で対策を講じた様だったが、俺の前では無駄だ。
 すでに勃起し切った乳首を軽く摘まむと、それだけサメリは再起不能となった。
 
「あっ、あっ、あぁぁっ、や、やだぁ」

「嫌だ? 何言ってるんだ、こんなに乳首コリコリさせやがって、淫乱エロ弟子が」

 乳首を引っ張ると、サメリは嬌声上げ、脱力して座り込んだ。
 
「し、師匠……」

 今、サメリの前の前には俺の股間がある。
 勃起したちんぽに押され、もこっりと膨らんだズボンに手を伸ばした。
 エロスイッチも入ってしまったようだ。
 
「まだまだだな、サメリ」

「は、はい……ご指導お願いします……っ」

 上気した顔がこちらを向いた。潤んだ瞳と目が合った。
 ちんぽが脈打ち、我慢汁があふれ出るのを感じた。
 
「良いだろう。たっぷり指導やるから、覚悟しておけ」

 俺は転移の魔法を唱え、ベッドへ移った。
 ぽすっ、とサメリの身体がシーツの上に落ちた。
 目をぱちくりさせて、サメリが言う。
 
「二人同時に転移させるなんて、やっぱり師匠は凄いです」

「褒めても褒めなくても、精子しか出ねーぞ?」

「でも親父臭いです」

 うるせぇ、とは言わずに、マントを払いのけて胸にしゃぶりついた。
 
「ひゃっ、あぁっ、ごっ、ごめんなさいぃ!」

 勃起した乳首を舌を前後左右に動かし、ぐりぐりと押しつぶす。
 
「あぁぁっ、あっ、あぁっ、おっぱい、気持良いッ……!」

 たっぷり虐めた後は、逆に吸い上げる。
 じゅっ、じゅるるっ。
 音を立て、乳首をしゃぶると、サメリの全身がガクガクと震えた。
 口の端から涎を垂らし、みっともなく喘ぐ弟子の姿に、我慢が出来なくなった。
 股間へ手を伸ばす。当たり前の様に、まんこはぬるぬると愛液で濡れていた。
 サメリの身体を裏返し、腰を上げさせた。
 
「尻尾をどけろ」

「でっ、でも……」

「命令だ。見せろ」

 ゆっくりと尻尾が持ち上がり、そこが露になる。
 肛門まで滴り、股全体がてらてらと、妖しい光沢を放っていた。
 
「乳首弄られて、ぐちょぐちょになってるぞ、お前のまんこ」

「うっ、うう、師匠……」

 ズボンを脱ぎ捨て、愛液滴るまんこに、ちんぽを挿入した。
 
「あっ、あぁぁっ、し、師匠の、また大きくっ、んんっ!」

「俺のなにが大きくなったって?」

「そ、そんな事、言わせないでっ、ああぁっ!」

 腰を振りながら、軽く尻を叩いて催促する。
 女の子に卑猥な言葉を言わせたいのは、男の性だろ。
 
「あっ、あぁっ、ちっ、ちんちんっ、です!」

 俺は思わずにやけてしまう。
 この征服感がたまらない。
 
「そうか。サメリはいやらしいな。まんこでちんぽの大きさ測るのか」

「そっ、そんなっ、あっ、あぁっ!」

 ぬちゃぬちゃと音を立て、ピストン運動を繰り返す。
 ふぁさっ、ふぁさっ、と尻尾が腹に触れてくすぐったい。
 
「なあ、お前の実力なら、もう、耳も尻尾も消せるんじゃないか?」

 結果的に、こうしてセックスに勤しんでいるが、サメリは俺が発動した時止めの魔法を解除しようとしていた。
 全く勝算がないなら、動かないのが、サメリの性格だ。何とかなると踏んで詠唱をしていたのだ。
 それが可能ならば、この程度の魔法を解く事は、簡単に出来るはずだ。
 
「そっ、それはっ、あっ、師匠からの宿題だからっ……」

「なに?」

「わっ、私は、もっと、師匠に色んな事をっ、あぁっ、教わりたい、ですっ」

 可愛い事を言いやがって。
 俺はサメリに覆いかぶさるような体勢になり、耳元で語りかける。
 
「魔法使い協会にいるなら、これからも来るんだろ? 魔法もエッチな事も沢山教えてやるよ」

「は、はいっ、やっ、ああぁぁぁあぁぁっ!」

 サメリは「はい」と答えた後も何かを言おうとしていたが、俺が乳首を撫でた事で、それは嬌声に変わった。
 乳首を指で摘まみ、コリコリと扱きながら、ちんぽを出し入れする。
 
「はっ、あっ、あぁぁっ! んっ、んんっ……」

 サメリは言葉の代わりに、口づけをしてきた。
 それを受け入れる。少し辛い体勢だったが、俺は精液がこみ上げて来るのを感じていた。
 激しく舌を絡ませ合い、互いに涎をポタポタ滴らせる中、俺は果てた。
 びゅくっ、びゅく、とちんぽが数回に分けて精液を吐き出した。
 
「あぁぁ……師匠……」

 膣内に注がれる熱いものに、サメリは恍惚の表情を浮かべ、うわ言のように俺を呼んだ。
 俺はちんぽを引き抜き、まんこから、あふれ出した精液を見届けて、支配欲が満たされるのを感じた。
 最後にもう一度、サメリに軽くキスをして、後片づけを始める。
 




 衣服の乱れや、互いの体液を魔法で綺麗した後、リビングへと俺達は戻って来た。
 まだ時は止めたままだが、何か違和感を覚えた。
 
「師匠、……妹さん、動いていないですか?」

「え、いや……」

 言われてみると、柚季は少し動いたようにも見えた。
 
「俺の魔法に抗う力が柚季にあるとは思えないが……」

「師匠と血が繋がっているのなら、潜在能力は高いかと」

「ふーむ……」

 少々魔法を解除するのが恐くなって来た。
 他の女の子とエッチな事をしても許すと言っていたが……。
 とは言え、このままにしておく訳にもいかないだろう。
 魔法を解除すると、柚季は不思議そうに首をかしげていた。
 
「……うーん? 一瞬二人とも居なくならなかった?」

「き、気のせいじゃないか?」

 我が妹ながら、恐ろしい奴だ。
 いつか逆転されないよう、気を付けなくては……。
 
 
 
おわり

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白井木流

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