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ちんぽわさわさ、分身の術!

 
 ある日の事だ。
 魔法界(俺が魔法を学んだ異世界である)から、魔術書が届いた。
 弟子(参照:弟子、現る)のサメリから、鑑定して欲しいとの伝言付きだ。
 
「ふーん……」

 パラパラとページを捲り、軽く目を通す。
 所謂『分身の術』を解説した魔術書の様だ。
 呪文は『パンピラ語(呪文に使われる言語の一種だぜ)』で書かれている。
 
「なあ柚季。俺が突然20人くらいに増えたらどうする?」

「なにそれ……ちょっと気持ち悪いかな……」

「き、気持ち悪いってなんだ! 気持ち良いと言え!!」

「だって、わらわらと群がってくるお兄ちゃんを想像すると……」

「くっ! こうなったら無理にでも気持ち良いと言わせてやる!」

 俺は勢いだけで呪文の詠唱を始めた。
 
「俺の魔法を見せてやろぉぉ!!」





 ポン、ポン、ポン、ポポポポポン。
 魔法の詠唱が完了すると、俺が30人増えた。
 リビングが狭い。
 
「お、お兄ちゃん、何これ……」

「「「逆ハーレムだ」」」

「一斉にこっちを見ないで! ハモらないで! パンツ脱がないで!!」

 こうして実際に自分自身が大量に存在しているのを見ていると、頭がおかしくなりそうだ。
 はっきり言って、想像を上回る気持ち悪さだ。
 俺は覆面の魔法を唱えた。
 リビングを埋め尽くす大量の『俺』は真っ白なマスクに顔を覆われた。
 少しはマシになったか。
 
「このお兄ちゃんが、オリジナル?」

「おう。さすがは俺の妹だ。どんなに姿形が一緒でも、コピーとオリジナルの区別がつくなんて!」

「他のお兄ちゃんはマスク被ったじゃん……」

 この件に関しては、柚季の愛と結論付けて終わらせておく。
 本来の目的を果たさんと、俺のコピー達が、柚季に群がり出した。
 ある者が後ろから羽交い絞めにし、正面にいたコピーは胸を揉みしだく。
 
「きゃっ、や、やだぁっ、こんなっ……んっ……レイプみたいなっ、あぁっ、だめぇ!」

 服の中に手を入れたり、指先や太ももに舌を這わせたりと、好き放題だ。
 柚季の口からこぼれたレイプの単語に、確かにと、思った。
 コピーとは言え、自分自身が狼藉を働いているので、素直に擬似寝取られに興奮する事にした。
 徐々に衣服が崩れ、肌の露出が増え、淫らな姿に変わってゆく柚季に、俺は勃起した。
 
「と、俺も加わる前に、少し読んでおくか」

 このコピー共の後始末も考えなくてはならん。
 一生この家をウロウロされては、自分自身とは言え、ぶちのめしてしまいそうだ。
 
「やっ、そ、そんな所、舐めないでっ……! あっ、あぁっ、だからって、指で撫でないでぇ……」

 いやらしく全身をまさぐられ、嬌声混じりに文句を言う柚季の声をBGMに、魔術書に視線を落とす。
 ふむ……ふむ……。
 どうやらコピーを消滅させるには、イカせる必要があるようだ。
 さらに、最後のコピーが消滅すると、これまでコピー達が感じた快楽が、術者に集積されると記されていた。
 なんだコレ! ただのエロ魔法じゃねぇか!
 サメリの奴、分かってて送って来たのだろうか。
 
「うっ、うう、出るぅぅ!!」

 コピーの一人がうめき声を上げた。
 柚季の頬にちんぽを擦り付けていた奴が、果てるらしかった。
 どびゅっ、びゅるるっ!
 頬に押し付けた亀頭の先から、精液があふれ出た。
 小さな悲鳴を上げた柚季の頬を白濁液で汚し、コピーは消えた。
 
「えっ、なに? き、消えたの……?」

「そいつらは射精をすると消える様だ。だから、頑張れ、柚季!」

「が、頑張れって、きゃっ、ちょ、ちょっと、やだ、やだぁっ……!」

 コピー達が強引に柚季を抱きかかえ、寝そべるコピーに跨らせた。
 騎乗位でセックスさせようと言うのだろう。
 
「んっ、ああぁっ、……入っちゃったぁっ……あっ、あっ、あ、突き上げられてるぅ、あぁぁ!」

 両手は別のコピーのちんぽを握らされた。
 周囲のコピー達も脇を舐めたり、背中にちんぽを擦り付けたりと、自由に柚季の身体を弄んでいる。
 
「どうだ、ちんぽに囲まれ、全身を性処理に使われる気分は」

「やっ、やぁっ、そんな事言わないで……、あ、あんっ……」

「そう言う割には、涎まで垂らして、腰振ってるじゃないか」

「んっ……あぁ……」

 俺の言葉に、柚季は感じたのだろう。
 腰の動きが早くなった。
 ぬちゅ、ぬちゅ、と結合部から卑猥な音を鳴らし、柚季は「犯される」セックスに没頭していく。
 
「あっ、あぁぁー……お兄ちゃんのちんぽいっぱいでっ、変になっちゃうよ……んっ、んんん!」

 寝そべっていたコピーが果てたようだ。
 コピーが消滅すると、柚季はぺたんと、床に尻餅を付いた。
 一息つかせる暇もなく、今度は四つん這いの格好を取らされる柚季。
 尻を持ち上げられ、露になったまんこからは、精液がトロトロと逆流していた。
 おかまいなしにちんぽを突っ込む。
 
「はっ、あぁっ!! またちんぽ来たぁ……やっ、あっ、あぁぁ!」

 先に出された精液をポタポタ滴らせながら、新たなちんぽに犯される姿は非常に淫靡に映った。
 気付けば、痛い程にちんぽが勃起していた。
 だが、ここはじっと待つ。
 コピー共の快感全てを味わいながら、最後に柚季の膣内にたっぷりと精液を注ぎ込むのだ。
 俺はひたすら待った。
 口を大きく開き、精液を待ちわびる柚季、ちんぽをしゃぶりながら、腰を振る柚季。
 様々な方法で淫らにちんぽを愛で、射精に導く。
 その光景に、何度もちんぽに手が伸びかけたが、その度グッと堪えた。
 やがて、最後のコピーが絶頂を向かえた。
 精液が掛かっていないのは眼球くらいではないかと思える程に、柚季は全身を汚されていた。
 
「はぁ……はぁ……お兄ちゃん……」

 ちんぽ汁を滴らせ、ふらふらと立ち上がった柚季は、見方を変えればホラー染みていた。
 俺は身体に魔力が集まりいくのを感じながら、身に着けていた物を全て脱いだ。
 むくむくと沸き上がる力は、快感であると言えたが、射精には及ばない。
 魔術書を読み違えていたのか、コピー達が味わった快感は? と疑問が浮かんだ。
 俺の前で跪いた柚季が、股間に顔を寄せた。
 
「お兄ちゃんの金玉……大きくなって来てるぅ……」

「なに!?」

 まさか、魔術書に記されていた、快感の集積とは、コピー達が放った分の精液を一度に射精する事を意味していたのか。
 俺の焦りを他所に、睾丸はどんどんと大きくなっていった。
 射精への欲求が高まり、ちんぽをピンと上を向いた。
 その先端からは止め処なく我慢汁があふれ出す。
 こ、これはヤバイぞ……。
 要するに、30回分の射精を一度に味わうのだ。
 未知の体験への恐怖と期待に、俺は生唾を飲んだ。
 柚季は惚けた顔で、逞しくなり過ぎている俺のちんぽを舐めている。
 
「くっ……は、始まる……!」

 びゅくっ……!
 一発目の精液が放たれると、柚季は俺を押し倒した。
 精液に塗れた身体が、ぬるぬると絡み付いてくる。
 ぴったりと密着させた身体をぬるぅとスライドさせ、柚季はまんこの入口をちんぽに押し当てて来た。
 
「はぁっ、はぁ、お兄ちゃんのちんぽ汁、いっぱい柚季にちょうだい?」

 ぬちゅぅ。
 二発、三発と続けて、絶え間なく射精しているちんぽが、柚季のまんこに飲み込まれた。
 コピー達が放った精液と、柚季の中からあふれ出す愛液が混じり、ちんぽに纏わりつく。
 
「ああっ、ゆ、柚季ぃ!」

 びゅるるるるるる。
 もはや膣内で何が起こっているのか、分からないほどだ。
 噴水の様に精液を撒き散らす快感に、俺はガクガクと全身を震わせた。
 
「いっぱいっ、あぁぁっ、いっぱい出てる! お兄ちゃんの精子、柚季の中に、いっぱい! いーっぱい!」

 ごぽっ、と精液を逆流させながらも、柚季はさらに寄越せといわんばかりに、身体を揺らす。
 互いの身体に挟まれた柔らかなおっぱいが、俺の体を撫で上げ、ぬちゃぬちゃと淫らな音を立てる。
 
「も、もうっ……だ、だめだ……!」

 終わる気配のない、射精とそれに伴う快感に、俺は意識を失った。
 
 



 分身の術を試した日から、数日が経った頃、柚季の留守を狙ってサメリが訪ねて来た。
 
「あの、師匠。先日お願いした魔術書の鑑定結果ですが……」

「おう、なんだ?」

「……ちんぽ ヤヴァイ とだけ書かれた報告書では、何が何だか……」

「あー……と言うか、お前、内容分かってて俺に依頼して来たのか?」

 サメリは一瞬黙ってから、首を横に振った。
 
「本当かよ……。まあ良い、呪文や効果は、こんな具合だ」

 サメリに送りつけたのとは別に、真面目に作った解析結果を見せる。
 
「ふむふむ。呪文はパンピラ語で、コピーを消すには性的快感を最大まで高める必要がある、と……」

「おい、習得するのは勝手だが、俺の前では使うなよ!」

「何故ですか?」

「快楽に狂うサメリを見たいとは思うが、その前に30人とか1人で相手にするのは、無理だ」

「師匠もコピーを作って、乱交させれば、お互いに快感を得られるかと思いますよ」

 確かに……。
 
「……お前って、時々俺より変態的な発想するよな」

 俺は、顔を赤く染めるサメリをからかいつつ、いつか実行しようと心に決めるのだった。



おわり

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